南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

被爆国日本の防衛策とは?

2009-08-09 12:40:43 | Weblog

世界で唯一被爆国である日本。
今日は長崎で平和記念式典が開催されていました。
町内会の草刈を終えて、テレビをつけたら記念式典の様子が放映されていました。
裏番組のサンプロでは、“外交安保”大論争の特集です。

長崎に原爆が落とされたというこの日に、非常に“きな臭い特集を組む”ことに少々危惧を感じてなりません。
目の前に北朝鮮という危険な国が存在することで、ミサイルを打ち込まれることを想定して、集団自衛権や専守防衛の再定義などについて討論していました。
もしミサイルが米国に向けて発射された場合に打ち落とせるか、もしミサイルに燃料が注入されたときに先制攻撃できるかどうか、などなどの議論です。
もう北朝鮮がミサイルを日本か米国に向けて発射することを前提としているような話しぶりです。

「100%そんなことはありえない」と断言はできませんが、北朝鮮の置かれた立場や韓国や中国との関係においても、その確率は極めて小さいと言わざるを得ません。
それでもなお防衛網を拡大するとしたら、どれほどの防衛コストがかかるのかを明らかにする必要があります。
07年度の防衛費が4兆8千億円程度ですが、集団自衛体制を敷くだけでも倍以上、日本独自の防衛体制を敷こうとしたら天文学的な金額になるでしょうね。
そう考えるとこれまでの安保体制以上の選択は現実的とは思えません。

ガンジーの唱えた「非暴力主義」が理想ですが、それ以前に世界から必要とされる国、尊敬される国になることを目指すべきだと私は思います。
その道とは、環境技術と新エネルギー開発への先進的な取り組みです。
暴力からはさらなる暴力しか生まれませんが、人を幸せにする技術には荒れた世界を救う力があります。
暴力の発生源は貧困です。
貧困の原因は経済にあり、経済の中心は石油に代表されるエネルギーです。
上手に使えば人間を貧困から救えたであろう核エネルギーが、広島と長崎に落とされた原爆という兵器に化けてしまったところから現代の不幸が始まりました。
人間とはなんと愚かな存在でしょう。