野洲川河口に建つ遺跡発掘調査の拠点
鈴鹿山系を源流とする野洲川の河口一帯は肥沃な平野が広がり、古代から水田耕作がおこなわれていた地域。近年、マンション建設など宅地開発にともなう発掘調査成果から、この地が考古学上、県内でも最も注目される地域となった。それら遺跡と発掘された出土品など埋蔵文化財の調査研究・保存をおこなっているのが、市立埋蔵文化財センター。野洲川改修工事の際に偶然発見された服部遺跡の調査をきっかけに、文化庁と県の補助を受けて、昭和55年(1980)に県下初の本格的な調査研究施設として誕生した。
第一の機能は発掘の拠点となることで、調査員らは朝出勤後、すぐに数ヵ所(多い時期は7~8ヵ所)ある発掘現場へ赴いて調査にあたり、夕方センターへもどってから報告書の作成にたずさわる。そのため、展示スペースは副次的なものとなっているが、収蔵品のレベルは高く、県内外から考古学ファンも多く訪れる。団体の場合、事前に連絡すれば整理室での実際の作業のようすを見学することも可能。
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