北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

先日可決された減税基金条例について

2010年03月17日 | 日記
先週12日の区議会本会議で、減税基金条例が可決されました。当日は何社もTVカメラが議場に入り、その注目の大きさを表現していました。少し落ち着いたところで、当日のポイントを振り返ってみましょう。
この条例の最大の問題点―将来に残した災厄は、具体的な規定がこの条例にはまったくないということです。減税のために基金を積み立てるといっても、毎年いくらずつ積み立てるのか、積み立てられた基金をどのように運営するのか、いつから減税をどのような規模で始めるのか…こういったこの条例の目的の肝をなす部分が、すべて白紙委任されている条例となっています。こんな法令がありうるのでしょうか?この条例が実際に発動される段階では、この可決に賛成した議員たちの想いとはまったくかけ離れた運用をされる可能性だって充分にあります。法令としての必要な要件を具備していない欠陥条例です。
当日は条例への修正動議が、条例そのものには反対している4人の議員から提出されました。減税基金条例の名称を「大規模災害対策基金条例」に変更し、大規模災害が起こらなかった場合に減税の原資とするという修正です。提出者の意図は、条例の内容に変更を求めるものではないが(修正動議は内容変更を生じるものとなってはならないルールがあります)、これをきっかけにして本会議での議論を起こそうというものでした(条例は予算特別委員会で可決されているので、本会議では採決のみの予定だった)。私はこの修正動議が減税基金としての基本構造はそのままであることから、提案者に議会の内外で条例廃止運動を闘うことを呼びかけたうえで、修正動議にも反対としました。この修正動議に対する条例賛成の与党会派(自民・公明・民主)の反応は激烈で、質疑こそ無視の態度を決めこんだものの、意見表明では語気を荒げた賛成論と修正動議批判が行なわれました。山田区長も理事者席から野次を飛ばすなど(これ事態ふざけた行為なのであり、言いたいことがあるのなら質疑できちんと答弁に立てということです!)、久しぶりに議会の議論が盛りあがりましたね。