2023年09月27日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア農業省 来年2024年スケトウダラ海域別TAC承認]
資源管理は”合理的利用”と一体でなければならない
ロシア農業省は、2023年9月12日付命令No.716により、来年2024年のスケトウダラの海域別TACを承認した。
極東海域の合計は228万5,000トンで、前年となる今年2023年より11%増とし、極めて高水準となる。
オホーツク海は、ここ数年、大規模な後続資源の加入が押しなべて確認されておらず、安全性に配慮し10%弱程度の削減を行ってきたが、この期間を完了、2024年は各海域において6%-19%の増加となる。
特に、日本EEZオホーツク海と“またがり資源”と評価されている東サハリン海域については、19%増で、ついに13万トン台の設定となる。
さらに、北海道の道東・道南太平洋と資源分布が重なる南クリール海域は6%増の14万3,300トンで、引き続き高水準の評価となっている。
北海道日本海側資源(日本海北部系群)と分布が重なる日本海(沿海地方・西サハリン)は、今年の3万5,700トンから更に38%上積みの4万9,400トンの設定が勧告され、日本(今年1万5,300トン)の保守的な資源利用と益々乖離する運用方針となっている。