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一般社団法人北洋開発協会

韓国 世界初のスケトウダラ“完全養殖技術”の成功

2016-10-11 13:39:15 | 日記

2016年10月10日
韓国発(一般社団法人北洋開発協会 原口聖二)
[韓国 世界初のスケトウダラ“完全養殖技術”の成功]
韓国海洋水産部(長官キム・ヨンソク)は、世界初のスケトウダラ完全養殖技術の開発に成功したと発表した。
スケトウダラの完全養殖技術は人工的に受精卵を生産・孵化させて育てた稚魚を親魚に育て再び受精卵を生産する循環システムの構築をいう。
海洋水産部は、現在、東海岸から消えたスケトウダラ資源の回復のために2014年から“スケトウダラ資源回復プロジェクト”を推進してきた。
昨年2015年、商業漁業から有償で収集した親魚から、一定数量、第1世代の人工孵化に成功していた。
今回のプロジェクトには、国立水産科学院東海水産研究所、江原道海洋深層水水産資源センター等が参画している。
海洋水産部等は、昨年2015年12月に20cmほどに成長した、人工孵化第1世代のスケトウダラの内、1万5,000尾を江原道高城沖に放流する一方で、特に200尾を選別、産卵が可能な親魚(35cm以上)に育てた。
この内の7尾が、今年2016年9月18日以降、産卵に成功し、受精卵の10万粒のうち同年10月6日現在、孵化した3万尾が0.7cm前後に成長、スケトウダラ完全養殖に成功したものである。
自然の状態のスケトウダラは約3年後に産卵が可能な程度に成熟することが知られている。
しかし、国立水産科学院東海研究所は、この期間を短縮するために、多くの試行錯誤を経て、海水の温度をスケトウダラの適正水温である10°Cに維持する一方、この温度で生存している低温性の餌生物と高度不飽和脂肪酸(EPA・DHA)を強化した高エネルギースケトウダラ専用配合飼料を開発し与えた。
その結果、スケトウダラの成熟期間を孵化後3年で約1年8ヶ月に短縮することができたとしている。
スケトウダラ人工養殖技術は、これまで日本の1世代の人工種苗生産に加えた特別な進展がなかったが、韓国が完全養殖技術の開発に世界で初めて成功し、大きな発展を遂げた。
海洋水産部次官ユンハクベは「世界初のスケトウダラ完全養殖技術の開発に成功したことで“スケトウダラ資源回復プロジェクト”の達成に一歩近づいた」と評価し、「長期的に地域漁業所得増大はもちろん、輸入代替による経済的効果と地元経済の活性化にも寄与することができるものと期待される。」と明らかにした。
海洋水産部は今後、江原道などの“スケトウダラ資源回復プロジェクト”参加機関と完全養殖技術を共有する一方、スケトウダラの種苗を専門的に生産する施設も拡充し、大量生産を推進する予定である。
また併せて、スケトウダラの生態学的研究も強化し、放流した稚魚の生存率を高める方策も模索していく計画である。

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