2024年08月02日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[EU ロシア産水産物に対する新たな制裁措置のパッケージを検討する]
EUがロシア産水産物に対する新たな制裁措置を夏季休暇明けに検討する可能性があるとドイツ・ミディアが伝えた。
EU市場に冷凍食品(フライ製品)を広く供給するドイツ加工食品業界は、ロシア産スケトウダラを原料とする冷凍フィレに強く依存している。
EUは、2022年2月のウクライナ侵攻以降、ロシアの新規の輸出者リスト登録を停止、2024年から2026年の新たな自主関税割当(ATQ)制度から、ロシア産の主要なスケトウダラ等の白身魚を含め水産物製品を除外、輸入免税を停止、13.7%の標準関税を設定し、中国等、第3国が再加工した製品についてもこれを対象としている。
新たな対象は“Frischfisch”とされており、直訳では“生鮮魚”となるが、W/R(ラウンド:未加工原料)の可能性もあると指摘されている。
米国は、2022年7月、ロシアからの水産物製品の輸入を全面禁止し、更に2023年12月には、第3国が加工した製品についても、ロシア原産水産物の輸入を禁止する追加制裁措置をとっている。
英国は、2022年7月、ロシア産白身魚の輸入関税を引き上げ、35%を設定し、第3国が加工した製品についてもこれを対象とする検討を開始していると伝えられている。
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