2024年01月22日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア バレンツ海産活カニ チャーター便による極東経由アジア市場向け空輸開始]
ロシア”北西漁業コンソーシアムSZRK”(Северо-Западный Рыбопромышленный Консорциум”СЗРК”)は、米国、欧州による制裁措置を受け、活カニ製品を、航空便をチャーターし、極東を経由して中国等、アジア市場向けに製品供給する物流を開始した。
当該物流は2023年末から始まっており、ムルマンスク空港からウラヂオストク空港へ直行便で行われており、定期化され、既に4便で約90トンの活カニが輸送された。
ムルマンスク空港の代表者は、”北西漁業コンソーシアムSZRK”の活カニ輸送について、航空会社が要請に応じ、ノボシビルスクでの給油を経てウラヂオストクに輸送され、そこで同コンソーシアム自らが運営する倉庫でピッキングされた後、製品が中国、日本などへ供給されていると説明した。
”北西漁業コンソーシアムSZRK”は14社によって形成されており、年間、1万トンのタラバガニと7,100トンのズワイガニ(オピリオ)、そして4万5,000トンの魚類等を生産している。
米国は、2022年7月、ロシア産水産物製品の輸入を全面禁止、加えて2023年12月、第3国が加工した製品についても、ロシア原産水産物の輸入を禁止する追加制裁措置を発効させた。
このロシア産水産物輸入禁止措置では、スケトウダラ、サケマス、そしてカニ等と、その加工品も対象となっている。