ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

#90洋上風力発電と漁業 海外の経験  米国 MA沖タービン破壊事故 ブレードの大部分が海底へ

2024-08-02 16:53:12 | 日記

 

 

2024年08月02日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#90洋上風力発電と漁業 海外の経験  米国 MA沖タービン破壊事故 ブレードの大部分が海底へ]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

世界中の漁業者は共通に、洋上風力発電プロジェクトについて、自らが知らない間に選定地が決まって唐突に説明会が始まり、漁業当局に十分なヒアリングを行うことなく、他の部局が主導する地方自治体の前傾姿勢による拙速な取り組みが行われ、事業開発者から漁業分野の科学的知見を理解しようとしない姿勢を感じていると指摘している。

一方、新型コロナウイルスのパンデミックを発端とするサプライチェーンの混乱は、ウクライナ紛争で一段と深刻化しており、輸送コストや原材料費の高騰、金利の上昇、そして、インフレにより、風力発電事業者の利益が圧迫され、内容が悪化しており、このような環境で、漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、はなはだ疑問な状況が伝えられている。

2024年7月13日、マサチューセッツ州沖の“ヴィンヤード・ウインド”(Vineyard Wind)社による洋上風力発電開発プロジェクトのタービンが破壊、その後、ブレードの残骸がナンタケット島に打ち寄せられ、危険でありビーチが閉鎖される等の事態が発生、米国安全環境執行局(BSEE)は、風力発電所の建設と操業を一時停止する命令を発出した。

このプロジェクトのブレードはグラスファイバー製で残骸とともにガラス繊維が漂着、住民説明会において人体への被害、周辺海域の海洋汚染、魚の食物連鎖を危惧する指摘、意見等が噴出した経緯がある。

今般、破損した大部分のブレードが海底に沈んでいることが新たに分かった。

残りのブレードの落下の危険性が指摘されており監視体制が続いている。

また、緑色と白色の発泡スチロール充填材のほとんどは、故障時に剥がれ落ちており、ヴィンヤード・ウィンド社はナンタケット島周辺海域の水質検査計画を策定中だとしている。

この事件は、新興の洋上風力発電産業にとって混乱の時期に起きた。

コネチカット、マサチューセッツ、ニュージャージー、ニューヨークの沖合で計画されていた風力発電所のいくつかは、インフレと金利上昇でプロジェクトの経済性が一変したため、中止または延期されている。

洋上風力発電において、先行する英国の再生可能エネルギー財団“Renewable Energy Foundation”は2020年11月、レポート“風力発電の経済-レトリック(美辞麗句)と現実”を発表している。

この中で、洋上風力発電プロジェクトのコストの予測は、押しなべて規模の拡大と経験効果によって、設置容量の増加にともない平均コストが低下すると説明されているが、現実には、容量が増加するたびに発電コストは上昇しており、その重要な要因の一つに、予想以上に早期に多発する故障にあると指摘している。

 

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EU  ロシア産水産物に対する新たな制裁措置のパッケージを検討する

2024-08-02 13:09:09 | 日記

2024年08月02日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[EU  ロシア産水産物に対する新たな制裁措置のパッケージを検討する]

EUがロシア産水産物に対する新たな制裁措置を夏季休暇明けに検討する可能性があるとドイツ・ミディアが伝えた。

EU市場に冷凍食品(フライ製品)を広く供給するドイツ加工食品業界は、ロシア産スケトウダラを原料とする冷凍フィレに強く依存している。

EUは、2022年2月のウクライナ侵攻以降、ロシアの新規の輸出者リスト登録を停止、2024年から2026年の新たな自主関税割当(ATQ)制度から、ロシア産の主要なスケトウダラ等の白身魚を含め水産物製品を除外、輸入免税を停止、13.7%の標準関税を設定し、中国等、第3国が再加工した製品についてもこれを対象としている。   

新たな対象は“Frischfisch”とされており、直訳では“生鮮魚”となるが、W/R(ラウンド:未加工原料)の可能性もあると指摘されている。

米国は、2022年7月、ロシアからの水産物製品の輸入を全面禁止し、更に2023年12月には、第3国が加工した製品についても、ロシア原産水産物の輸入を禁止する追加制裁措置をとっている。                           

英国は、2022年7月、ロシア産白身魚の輸入関税を引き上げ、35%を設定し、第3国が加工した製品についてもこれを対象とする検討を開始していると伝えられている。

 

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ロシア極東地方における6月-7月太平洋サケマスの5日ごとの1日あたり平均漁獲量推移  北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

2024-08-02 09:49:23 | 日記

2024年08月02日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[ロシア極東地方における6月-7月太平洋サケマスの5日ごとの1日あたり平均漁獲量推移]

 

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