黄色い拍子木

たまのをよたえなばたえねながらへば しのぶることのよわりもぞする

a VISION thief

2005-07-21 00:54:34 | Weblog
空想癖の話の、その最後。

もっとも頻繁にするのが、「傍にいる人の視界を奪う」こと。
別に目隠ししたり目潰ししたり、そういうことではなく、その人が
今見ているであろう物や人を想像する事です。

例えば大きな一枚ガラスが表通りに面している、そんなカフェで、
女の人がぼんやり外を見ている。その前を私が通ればきっと、その
人の視界には私が入り、私が去っていけば車や自転車、未知らぬ
サラリーマンが次に視界に入り、めまぐるしくいろいろな物が
彼女の網膜にスキャンされるのでしょう。

別にその女性が好きではなく、知り合いでもなく、本当に全くの
他人であっても、そんな事はお構い無しに「盗む」。

気が付いたら、もう考えているのです。
理由も無く、原因も無く。理性の下敷きになる、何かのレベルで。

予断ですが、短歌を作るときには短い映像を、頭の中で思い浮かべます。
短くて3秒くらい、長くて10秒くらい。ひらめきを感じた対象に対して、
思考をめぐらせ、映像にするのです。

それを文字に変えていきます。31文字に。それは短い映像へのコメントの
ようなものなのかもしれません。
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