元祖・東京きっぷる堂 (gooブログ版)

あっしは、kippleってぇケチな野郎っす! 基本、自作小説と、Twitterまとめ投稿っす!

『風と共にしやがれ!完結編』:kipple

2006-11-20 01:14:00 | kipple小説

未完小説
   全世界・・・否、殆んどあっしの妄想日記と化した未完小説!
    あんまり夜中に妄想ばっかしてるとトッポジージョになっちゃうジョー!
       はぐれ未完小説!第3弾!


  “映画を愛する自分のために限りない情熱を
     未完小説の巨匠kippleがつづる
           はぐれ未完小説の極致!! ”


     風と共にしやがれ!完結編』


 さて、ここで僕は携帯DVDプレーヤーをサランラップで包装して、大友克洋の「アキラ」のDVDを観ながら浴槽に入り、キャメルマイルドをくわえた。(本当は漫画と葉巻でいきたかった)

 もちろん、これは「気狂いピエロ」のフェルディナンだったが、女には分からなかった。
 僕はイライラした。何故、女はこうも何も分からないのだ。

 およそ、人類の敵は女なのだ。僕がスターウォーズ・エピソード7を作るんだったら男VS女の(帝国軍は女だ)永久闘争にしあげてやる。
 それも、ロメロも真っ青の血みどろリアリティーでだ。だってさ、女は血を愛するのだ。

 さて、僕はそうして湯船に浸かりながら黒メガネをかけてシルクハットを被った。もちろん、こうすると「81/2」になる。

 さてさて、やはり女には分からないのだ。女は営業的なすまし顔で歯ブラシに歯磨き粉をたぁっ~ぷりと乗せて、僕に勧めてくるのだった。

 何故、ソープランドでは、たぁ~っぷりの歯磨き粉で歯を磨かなねばならないのか。僕には分からない。これは果して業界の事業主達や指導員が考えた事なんだろうか?女が本能的に男に与える自然発生的な行為なのだろうか?

 とにかく僕は頭にきたので、女に「アキラ」のDVDが入ったままのDVDプレーヤーをぶつけて、歯ブラシで胸を突き刺した。澄まし顔で。

 分かりづらいと思うか?これは「クレイジーズ」の1シーンなのだ。バアさんが編み棒でガスマスクマンを刺し殺すとこだ。ちょっと言わせてもらえば、「クレイジーズ」は音楽がロメロ演出の足をひっぱっていたよ。むしろ無音の方が効果を盛り上げただろう。

 とにかく僕は女を殺ってしまうと「ローリング・サンダー」でウィリアム・ディベインが着々と軍服に着替えるように、ジーンズと格子縞のポロシャツを身につけ、ポケットに手の甲の半分を突っ込み「タクシードライバー」のトラヴィスと化してソープランドを早々に抜け出した。

 ついに僕は人殺しになったのだ。

 しかし、そんな事実はどうでもいいことだった。見つかるとヤバいとは思ったが、僕の内宇宙にしてみれば、ごく小さな出来事に過ぎない。
 スクリーンでは無数の殺戮が行われ、それが罪に問われる事はないのだ。

 僕はトラヴィスだ。社会のゴミの小さな一片を片付けたに過ぎない。これから僕のすべき事は全社会の浄化と再構築なのだ!美しい日本を作るんだ!

 僕は歌舞伎町の群集に紛れ込んだ。今夜はやけにブルーにデカダンしてらぁ、らぁ。何が?風景が、だ!

 この風景は何だ?僕には明らかだった。分からない奴は死んでしまえっ!

 これは、決定的に「ブレードランナー」だった。ここで、ちょっと言わせてもらおう。大方、「ブレードランナー」を評するバカは原作より良く出来ていると言う。

 サノバァビィィ~ッチ!

 僕はディックの原作の方がずっと好きなんだぁ!原作の主題は、「キップル」にあるんだ!それなのに、映画じゃぁ全然出てこない!死ねぇぇ~!リドリー・スコットォォォオオオオっ!

 しかし、僕は、いつの間にかロイ・ベィティ役のルトガー・ハウアーになっていった。

 僕は黒いレインコートが絶対に必要だと思い、身につけている奴を探しだした。候補は十人ほどいたが、僕は、その中から、もっとも弱そうな奴を見つけ出し後をつけた。
 体形が僕に似てやがった。そう思うと悔しかった。僕は弱そうなのだ。

 サノヴァァァ~ビィィィ~ッチィッ!!

 さて、ウッディ・アレン風のそいつは大久保駅方面の人気のないホテル街に向って、大柄な女と一緒に「モダンタイムス」のラストシーンのように歩いて行った。

 僕は何だか泣けてきてしまった。

 「道」のアンソニー・クィンのように夜の砂浜で、わんわんと心の底から思いっ切り泣きたくなった。

 「道」・・・

 僕は、いったい何百回この映画を観ただろう・・・。最高の映画だ!これを超えるものなんてない!

 どんなものだって何かの役にたっているのだ。僕だって、そうだ。

 僕は街を浄化するのだ。あっと、黒いレインコートの事を忘れるところだった。

 さっきのウッディ・アレン風の男はラブホテル「アランド・ロン」に大柄な女と一緒に入ってっちゃったんで他を探そうと酸性雨の中で、“雨の中の涙のように・・・”なんて、つぶやいてると、「言っちゃうぞ!」と後ろから声をかけられた。

 振り向くと小柄なギャングが兇暴な顔をして睨んでいた。ジェームス・キャグニーだ。僕は、すぐに分かった。
 奴だ!コーディ・ジャレットだ!

 僕は、あわててコーディの口を塞ごうとしたが遅かった。

「マミィィィィ~~!!トップオブザワールドー!」

   どっかぁぁぁ~~~ん!
            

 僕とコーディは雨降らす夜空に向って新宿ごと、吹っ飛んだ。





                   未完!


未完小説。それは最初から未完として!未完を目指して書く小説!

必ず未完で終わらせる事・・・・・・決して完成しては・・・・・・・・・・・


This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)