帝国劇場(東京都千代田区)で上演される舞台『モーツァルト!』のチケット料金が、1万8500円(土日祝のS席)と発表された。3年前、2021年の同公演・同席種の料金は1万4500円だった。約3割の値上げである。
初演時(2002年)は1万2000円だった。SNSでは「高すぎる」「この価格だと何度も観られない」との声が上がった。私はコロナ前までは歌舞伎、新国立劇場のバレー、帝劇のミュージカルを毎年見に行くのが楽しみだった。でも最近はお正月のバレーを1年2度位しかいかない。
近年、ミュージカルや演劇公演のチケット代が上昇している。そして、「推し活」なるものがすごく流行っていて、それに全てを賭けている人たちもいる。劇場でしか得られない価値があるからだ。
長い間高橋真理子のファンクラブに入っていた。1年に2度高橋真梨子のコンサートに行くチケットを購入するためだった。東京フォーラムでやる様になって、6500円くらいから始まったチケット代が9000円近くなった、
ファンクラブ発足当時から会員だったので、数十年会員だったけど、数年前に退会した。ファンクラグの年会費をうわのせすると1万以上のコンサーチチケットだったと思う。高橋真梨子も75歳だから、もういいかな〜と思って。
これまでよりも『推し活』にお金がかかるようになってきた。チケット代やファンクラブ会費は値上がりするが、自分の収入が上がるとは思えない。
楽天インサイトが2023年10月に実施した「推し活に関する調査」によれば、1年間で「推し活」に使っている金額は、「5,000円未満」が最も多く、22.3%。次いで「5,000~10,000円未満」「10,000~20,000円未満」で、それらを合わせて全体のおよそ半数を占める。
そもそも、「推し活」をしている人はどれくらいいるのか。 博報堂が2024年2月に発表した調査(HAKUHODO & SIGNING「OSHINOMICS Report」2024.02)によると、各性別年代が均等になるように選んだ5万人のうち、「推しがいる」「推しがいると思う」と答えたのは34.6%。およそ3人に1人だ。
ひと口に「推し活」といっても、中身は多様だ。同調査によれば、実際に行っている行動で最も多いのは、「公式のグッズや商品を購入する」。次いで「公式のSNSアカウントをフォローする」「公式のYouTubeアカウントをフォローする」「出演しているテレビ番組やラジオを視聴する」となる。
「推しはいるけど、お金は使わない」という層も一定数いる。 一方、「公式ファンクラブに入る」「近場で実施されるライブ・フェス・リアルイベントに参加する」と答えた人は、「推し活」にお金を使う人のおよそ30%。
「投げ銭する(注:ライブ配信などで金銭を送る)」「『推し』にプレゼントを贈る」と答えた人は、それぞれ7%前後。 最近は、生活が破綻するほどの出費をするなどの「推し活」の危険性が指摘されるが、ひと月の支出額は上述のとおり5000円から1万円がボリュームゾーン。
「推し」の対象が舞台やコンサート、ドラマや映画、アニメなどなんらかのコンテンツとしてパッケージされていれば、そこまで箍(たが)の外れた消費にはなりにくい。ファンのあいだには「推しは推せる範囲で推せ」という言葉もあるそうだ。
しかし、推したい気持ちに財布が追いついていかないのが、コロナ禍と物価上昇の影響だ。チケット代の値上がりや物価の上昇で、「推したい気持ちに財布が追いついていかない」という人もいる。 「推し活」という言葉も、最近でてきた言葉だけど、推しも色々だ。