KIMISTEVA@DEEP

新たな「現実」を構成するサブカルチャー研究者kimistevaのブログ

Stigma

2008-05-10 14:35:10 | 趣味
スティグマ【Stigma】
①汚名・恥辱
②《古》(奴隷・罪人などに押した)焼印・烙印
③[the stigmata]《キリスト教》聖痕。St.Francis of Assisiなどの身体に現れたという十字架上のキリストの傷に似た傷跡。


 昨日、「先生のためのツアー」の一環として行われた「Counter Skin」(「宮島達男|Art in You」公式ウェブサイト参照)のワークショップに参加。
宮島達男さんご自身が行われたワークショップの成果については、こちらのブログを見ていただくとして、ここでは、わたしが勝手に自分勝手なコンセプトで楽しんだ「Counter Skin」を。

この写真、ほとんど消えかかっていてよくわからないですが、
デジタル数字の「3」が水色に白(?)抜きで描かれています。

なんでわざわざ、こんなに消えかかってから写真を撮ったかというと、
わたしが「Counter Skin」という作品に対して率直に持っていたイメージを記録しておきたかったからです。

昨日、「先生のためのツアー」のトークを担当なさっていたトーカーさんが、
「この数字を、ナチスによるユダヤ人収容のときに、ユダヤ人が肌につけられた焼き印だと思う人もいるようです。」
・・・と言っていましたが、
わたしの印象もきっと、これに似ているのだと思います。

わたしが思い出したのは、リストカッターの女の子の「手首の傷」でした。
「手首の傷」は、「リストカッター」の「烙印」であり「聖痕」、つまり【Stigma】です。
でも、考えてみれば、そういう【Stigma】と無縁の人はいないわけで、
わたしたちは、なんらかの【Stigma】を背負って生きているわけです。


肌に浮き上がるデジタルナンバーは、
そんな消したくても消せない【Stigma】を示しているような気がしたのは、きっとわたしだけなのかもしれませんが、
それでも、そのイメージをどこかに残しておきたかったので、左胸の鎖骨と胸の間にデジタル数字「3」を書いてもらい、自分で写真を撮りました。


なお、「3」という数字は、わたしの誕生日になぞらえてもいますが、
それ以上に、サミュエル・ベケットの作品に影響を受けています。


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