馬鹿も一心!

表題を変えました。
人生要領良く生きられず、騙されても騙されも
懸命に働いています。

50年前 冬の白根山登頂を回想。

2018-01-25 16:58:46 | 日記

1月25日(木)

白根山の噴火報道。

50年前 先輩二人と志賀高原にスキー板担いで行った。

当時の記憶が曖昧なので、先輩に電話して当時の状況尋ねた。

 

その先輩は、志賀高原でスキーを楽しんで、仕事があるため下山。

もう一人の先輩と白根山に向かった。

リフト、ゴンドラにも乗らず

カンダハーのスキー板にシールを装着。

 

リュックを背負い、ピッケルとアイゼンをぶら下げ登行を開始。

滑降してくるスキーヤーが、驚いて私達の前でストップ。

何故スキーで登行できるのかを尋ねる。

スキー板の下にナイロン製の毛を貼り付けて

雪に接着させ斜面を滑り落ちないようにしていると説明。

スキー板は竹製 長さ160センチ、幅広

板の前方はゴンドラの船尾のようにそっている。

登山靴をスキー板に革紐で縛り、踵部分にはワイヤーで

登時には、踵が上がるようになっている。

ストックも竹製。リングは、六角計の大型。

マタギが雪山での猟の格好。

スキーヤーは、ゴンドラで稜線の小屋までは行くが

白根山の稜線を経て頂上には行けない。

当時は、羽毛服もなく、現在で想像できない衣類。

稜線は、烈風により、雪が吹き飛び

氷が、溶岩にへばりついている。

稜線にて、スキー板を脱着。

アイゼンとピッケルにする。

 

白根の稜線は恐ろしい。

硫黄ガスが烈風に巻き上げて、口に吸い込まれる。

凍り付いた岩にアイゼンは食い込まない。

雪も寄せ付けない稜線から眼下に、緑の池が見える。

スリップすれば、池まで落下。

月の裏側に立ったのか

違う銀河系の星のいるのか

荒涼とした沈黙の世界が見渡す限りだ。

地獄とはこんなのだろうか?

冬山の危険恐怖とは、異なる

恐怖が襲う。

当時も、噴火したらの想像が浮かび

必死に草津温泉への下山ルートに向かった。

草津ルートの沢を下るが

スキー初心者の私は、重いリュックを背負っているのもあるが

絶えずバランスを崩し倒れる。

リュックが邪魔して起き上がるのも難儀。

 

沢を下りたところで、ツエルトでビバーク。

 

数日前に、付近で硫黄ガスに覆われて死者が出た。

恐怖で寝付けなかった。

 

電話で先輩が言った。

「あんたらが、ビバークした場所が今回の噴火した源だ」

登山には危険が付きまとうが

訓練と経験により、予知回避が可能だが

火山爆発だけは、予測できない。

 

当時 使ったスキー板 品名 大雪は

15年前、引っ越す時に、先輩にプレゼントした。

先輩は、アライグマが、ビックリしたような眼玉で

「お前 本当に持っているのか」?

「他の山道具は、あげてしまったが、山スキーを

する人でないと、使えないのでずっと置いてあった。

 

大変 貴重な 山スキーの方ならコレクションにしたい。

先輩が写真を送信した。

自宅で飾っている。

このスキー板を一度持ってスキー場に行ったが

もしも破損したら、もったいないので止めた。

スキー場で、スキーヤーが、物珍し気に

近寄り由来を尋ねたそうだ。

冬の浅間山登ったが、今生きてのだから幸運なのだ。

白根山で自衛隊の雪上訓練で事故死。

不運に遭遇。

ご冥福を!

やはり、50年前、冬期八幡平縦走で、自衛隊の雪上訓練に出会った。

自衛隊服に装備を背負い、樹林の斜面をボーゲンで下りてきた。

スキーのテクニックはないが、隊列が安全に確実な滑りは

格好良く、見事だった。