心の旅紀行

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タリバンがアフガニスタン新政府をつくるかもしれない

2021年08月07日 | 世界
イラク・シリア北部でISが国づくりを始めたときかつてのサラセン帝国の再現かと思ったが、ISは、法と呼べるようなものがなく、ただ無法者の集団で、組織が育たず、今はイスラム圏の各地に分散し、大幅に無力化しました。

ISに比し、タリバンは長い歴史を持ちます。現代的、人間的ではないが、タリバンは、イスラム原理主義に基づき、組織を持ち、アフガニスタンで新イスラム国建設を始め、1996 年に首都カブールと、北東部を除く地域を制圧しました。しかし、2001年、アメリカの攻撃で、タリバン政府は崩壊しました。ところが、組織は根強く、次第に勢いを盛り返し、現代に至っています。タリバンとはタリブ(イスラム神学生)の複数形です。

現在の政府は民主的につくられたとはいえ、全国を支配する力はなく、アメリカの支援でやっとカブールを維持していると言われるくらい弱い政府のようです。アフガニスタンの人々はアメリカを尊敬する風はなく、アフガニスタン独自の慣習を守っているようです。部族が地方に割拠するような状態が続いています。

タリバンは、現政府も部族も攻撃し、新イスラム国を建設する目標を捨てていません。アメリカ軍が撤退したことで、タリバンと、現政府・地方部族の戦争が激しくなりました。ふたたびタリバンが新政府をつくる確率が高まっています。

タリバンは国家統一を目指す武装勢力です。統一が実現しても国は軍と警察が威張る統制国家でしょう。アフガニスタンの改善は百年の単位の年月が必要です。アフガニスタン人も世界の人々と交流をすることによって少しずつ価値観の修正がおこります。
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