鬼笑で行こう。

おいしいものの話や、まじめでいい加減な不定期評論など…

欲の話

2007年07月15日 | 鬼笑が話す

これまでもしばしば暴言、失言をくりかえしてきた麻生太郎外相であるが、今回は、年金問題への国民の怒りが沸騰するなかで迎えた選挙戦の街頭演説で

「もっともらえるかもしれない。こらぁ欲の話だろうが。それが、何も、いまあせって電話することない。」

とおっしゃった。

選挙中に言うことか。

思っていても今は言ってはいけない、という判断ができない大臣や議員が増えている。
小泉バブルでなんでもありの多数をとったもので、精神が弛緩してしまっている。
普段は弛緩していても、緊張するべきときに緊張できればまだよいのだけれども、やはり普段の弛緩がひどすぎると人間、そううまく切り換えができないようだ。
切り換えてこれなのかもしれない。

普段自宅の食卓でだらしなくきたない食べ方をしている子どもを高級フレンチレストランに連れて行って「お行儀よくしなさい」といっても無理なのと、まあ同じようなことでしょう。

金で苦労するなどということに無縁なところで育ったおっさんはおっさんになってもボンボンで、月1万円とかいうことで騒ぐのはさもしいことだと思われたのでしょう。

僕たち庶民、生きていくのに精一杯ですから。


恋愛睡眠のすすめ

2007年07月12日 | 鬼笑な日々

まちなかでふたつの仕事があって、その合間に観てきました。
恋愛睡眠のすすめ」。 (The Science of Sleep)

夢と現実がつぎつぎと交錯して、主人公が夢と現実の区別がつかないように(それ以上に?)、みていて夢の場面と現実の場面が浸透しあいます。

真剣に区別をつけようとしてみていると、かなりつかれる。
これはかるーく観たほうがいいなと途中で気づくのですが、知らぬ間にまた真剣に区別しようとみてしまっている。
映画そのものも不思議な世界ですが、それにつられて自分の内面にも不思議な世界ができてしまいます。

きっと恋人同士、ふたりで不思議な気分でくらくら目がまわって飲みに行ったりしたらいいんだろうけど、ひとりで行きました。ははは…。

「不都合な真実」や「ダーウィンの悪夢」、「長い散歩」などつぎつぎと話題作のDVDが出ていますね。
このうち、「ダーウィン…」は見逃したので、ぜひみたいです。

また若い友人のワンルームに集まって上映会をしようかな。


和ダイニング(?) D場

2007年07月11日 | 鬼笑が食べる、飲む

先日、遠方からのお客さんとKnzw駅前(東口)のMホテル1階、「D場」に行きました。

まあ、食べ物はそれなりにおいしかったです。
おいしいほどというほどでもなかったけど、あんなもんだろうと。
酒の品揃えもまずます。

ビール(エビスのHop)を注文してから、なんと15分。その間、何度も催促して、15分後(20分後だったかもしれない)にやっと店員がやってきて、「すみません、Hopは品切れです。」

品切れって……、こっちが切れるぞっ!

なんでもいいから早くもってこい!と言って、……ビールが届いたのはその5分後でした。

で、「きょうは混み合っていますので、スタートから2時間で終了ということでお願いしまぁ~す!」。

D場、なかなかいいぞぉ! Very punctual!


道徳崩壊内閣。

2007年07月10日 | 鬼笑が話す

赤城さん、逃げちゃいましたね。
このまま帰ってこなくてもいいよ~。(笑)

かばいつつもかっこだけでも「説明はしなければ」といってた安倍さん、外遊を許可。「説明しなくてよい」っていうか、「説明しないでね」と言ってるのと同じ。

そりゃそーだな、実家のばあちゃんやら登場人物はなかなか打ち合わせもうまくいかないし、本人もしゃべるほどにボロが出るし、つづけてふたり自殺されても困るし、……批判覚悟でともかく臨時でいなくなってもらうのが、「最悪の選択問題のなかの最善の答え」なんでしょう。

道徳崩壊内閣。

子どもに道徳教育おしつけるな。
Y家先生、この党から立候補してかつての教え子たちに恥ずかしくないか?
行列のできる年金窓口。
……ほんと、ツキにみはなされてる感じ。


もっともっと応援を。能登。

2007年07月09日 | 鬼笑が知らせる

島根からのお客さんと輪島へ行ってきました。このところ、週1回のペースで能登に通っています(その都度、仕事はちがうけど)。



輪島市中心部の海岸を埋め立てた「マリンピア」。埋め立てたけれどつかいみちがなく、ビジネスホテルをひとつ誘致しただけで、あとは更地やテトラポッド置き場になっています。

そこが、震災で倒壊したり解体された建物のゴミの仮置き場になっています。

ほとんどが木造住宅で、土蔵の土壁も多く、大量の有機物が腐敗過程にあって、かなりくさいです。風が吹くとほこりもとぶ。

緊急にここしか置き場がなかったのかもしれませんが、民宿がたちならぶすぐ前にこのゴミの山。いそいで処分しないと、梅雨の雨、夏の高温でいよいよたいへんなことになりそうで心配です。

くさいとか見た目が悪いとかいうだけでなく、健康にも影響しそう。



こちらは旧門前町の総持寺門前通り。総持寺のすぐ近くに小さなお寺があったのですが、全壊しました。
地震10日後にボランティアで来たときには、大屋根が地面にべったりと落ちていて、驚きました。お寺の本堂は、中に壁がなく柱だけで重い屋根を支えているので、地震に弱いそうです。

門と、地蔵像と、賽銭箱だけが残ったそうです。

「仏弟子の初心に還りたいと思います。
 どこまでやれるかわかりませんが、
 やってみようと思います。」

檀家の方々も多くが被災されているでしょうし、前途多難ですが、なんとか再建されればと思います。

いなかではこういうとき、お寺や神社が壊れなかったり再建されたりすれば、住民も残ります。お寺や神社がなくなると、住民も自宅の再建をあきらめて土地をはなれてしまいます。

都会の方には分かりにくいかもしれませんが、寺や神社は、過疎地で生活する高齢者たちの精神的支柱なのです。
寺が生きている、神社が生きているということは、集落が生きていることの証なのです。

宗教施設としてではなく、コミュニティ施設として、再建に公的資金を提供するべきだと思います。

「能登は元気だ!」というスローガン。
たしかに元気な方は大勢いらっしゃいます。また、元気を出そう、元気であろうと、みなさんがんばっておられます。

でも、まだまだ、「能登全体が元気」というにはほど遠い状態です。
うちひしがれていた状態からなんとか立ち上がり、やっと一歩を踏み出そうとしているところです。

もっともっと応援を。



政府まるごと、か…。

2007年07月06日 | 鬼笑が話す

思い出してみるに、日本政府は、これまでいくつも国連に提出された、核兵器の緊急廃絶を求める決議案にことごとく棄権してきたのでした。

核を絶対につかわないのならもっている必要なし。
核をもちつづけることに反対しないということは、つかってもしょうがない、久間さんと同じ認識だということですね。

久間さんはむしろずいぶん遅れて本音を披瀝したまでで、内閣のQmalizationはずっと前からはじまりつづいていたわけです。いや逆に、久間さんのSeifiticationがあったというべきか…。

久間さんが辞職したからには、国連に出される核廃絶決議案に賛成することを誓わないのであれば、内閣総辞職するべきだということになるように思います。

話はかわるけど、ある新聞に載ってた東ちづるさんのビリーズ・ブートキャンプの体験談のコラム、短文ながら笑えるし、本質をついています。

彼女、先日、僕のなじみの「ラウンジKだ」にもきてくださり、壁紙にサインを残していっていただき、実は以前からもっていた親近感が今回なお高まったのでした。
 (ほんと、話がかわってるな…。)


同じじゃん。

2007年07月06日 | 鬼笑が知らせる

ちょっと調べてみたら、少し前だけど、小池・新防衛相、「(日本も)場合によっては核武装をしてもよい」という発言をしているんですね。

いやはや、なんとも…。

原爆投下も「しょうがない」と選挙前にいえばクビで、みんなが忘れた頃に言ったことは不問。

要するに、選挙に影響するかどうかが問題で、核保有・使用肯定論はかまわないと。

憲法9条を変えたらつぎは核武装論が出てくる、という意見にたいして、それは極論・杞憂だという人がいますが、この文脈では、アベさん、内心は核武装したいようですね。


二大政党制

2007年07月04日 | 鬼笑が語る
別に制度として定められているわけではないけれど、二大政党制という。

国民のさまざまな試行錯誤の結果として二大政党制になるのはいいのかもしれないけれど、民意をゆがめる小選挙区制や、参院選の小選挙区(1人区)増で人為的に二大政党制にもっていくのはよくない。

「政権交代可能」が優れている点としてあげられるが、土俵をゆがめて政権交代をつくりだすのはよくない。
第一、交代すればよいというものではない。90年代、政権交代したけれど、その10年は失われてしまった。

たくさんの政党で政権交代するからよくない、二大政党が競い合って政権交代すれば90年代みたいにならない、ともいうが、実証されていない。
むしろ、実証されているとしたら、アメリカ、イギリス、「二大政党制の国は戦争する国」ということ。

大陸ヨーロッパの国々は多数の政党で連立政権をつくり、政権交代もし、社会的安定とダイナミズムの両立をめざしている。
こちらもまだ「成功」とまではいえないけれど、アメリカよりはずいぶんましだと思う。

自民党に投票してもいいし、民主党に投票してもいい。
でもそれは、二大政党の比較でなく、公明党、共産党、社民党、国民新党などすべての政党の比較の結果であってほしい。

マスコミも、いいかげん、政党がふたつしかないような、ほかはその他大勢、泡沫であるかのような報道はやめたほうがいい。
どんな結果になろうとも、きちんとした情報を与えられたうえでの判断の結果でなければ、将来みんなが後悔することになる。

原発つくる人の嘆き・追記

2007年07月01日 | 鬼笑な日々

原発つくる人の嘆きのつづき。

ある日、居酒屋で、電力会社の職員・推進派と地元反対派が出くわして、最初はおたがい無視して飲んでたもののだんだん意識しはじめ、最後はとうとう口論に。

口角泡を飛ばす論争の途中、肩がぶつかり合った拍子に推進派のおじさんがかぶっていたカツラがとんでしまった。
やってしまったほうが申し訳なくしーんとし、とりあえずすべてがなかったことにして両派飲み直しにかかったそのときに件のおじさんが我慢しきれずキレてしまって大暴れ。

店のものは壊すは、けが人は出るはで、警察出動の騒ぎに発展。
反対派の人たちが、いきおい・流れとはいえこころ傷つけたことをわび、暴れた本人もお店に弁償するということで一件落着したのですが...

電力会社の上層部の知るところとなり、「今後、いっさい地元で酒を飲むべからず!」というおふれがでましたとさ。

おかげで、S市からK市まで、片道2時間以上かけて毎週末のみにいくはめに。(帰りはどうしてたか知りません。)
地元の飲み屋さんは客が減り、原発推進のメリットなしと、はなれる人が増えたそうです。

やっぱ、どこかに無理のある仕事は、どこかでその無理が表出するものですね…。


しょうもない。

2007年07月01日 | 鬼笑が語る
また久間防衛相がすごい発言をやらかしましたね。
しょうもない大臣。いや、しょうもない人物、か。

それにしても、松岡前農水相問題、年金問題、情報保全隊、などなど……落ち目のときってこう続くもんなんですね。

なんだか、景気循環の上昇局面と下降局面を見ているよう。

小泉さんのときは、何をやってもうまくいく、どんなドジを踏んでもたいした問題にならないうちにつぎの局面にうつる、と、景気がいいってこういうことなんだなあという感じがありました。
「人生いろいろ」みたいな国民を愚弄する不謹慎発言さえもが、彼の「陽」のキャラクターづくりに一役買っていました。

安倍さん、景気が悪いっていうのを体現されてます。もともと「陰」のキャラがますます不景気面になってきて、どんどん運気が落ちていってる感じです。

ウラから頼んで本州越えのミサイルでも打ち上げてもらうぐらいしか、流れを変える策はなさそうですが、それでもこの下降線を反転させるのは難しいでしょう。

小泉さんのときは、長年つづいた自民党政治の矛盾が限界近くまできていて、「自民党をぶっこわす!」という威勢のいいかけ声が共感を呼んだ。
やったことの中身はひどかったし、実は矛盾をいっそう深化させたのだけれども、とにもかくにもそれまでのものを事実ぶっこわしたし、「いまの痛みに耐えればよりよい明日がくる」という言葉に国民は期待もした。

それを受け継いだ安倍さん、もうぶっこわしには国民もあきてきて、痛みも限界、よりよい明日っていつくるの?、それはどんな明日?、と期待が不信にかわってきた。
そこに、いろんな問題が露呈してきて、実は大切なものがぶっこわされ、よくないものが温存、拡大されていたことが見えるようになってきた。

蓄積されてきた矛盾のエネルギーが解放されつつある、といったところでしょうか。
「陽」のキャラクターがためこんできた矛盾のエネルギーが、「陰」のキャラクターのもとで解放されつつある。
歴史的にみて興味深い構図です。