一方、これは明らかに不正義だと言い切れることというのは、まちがいなく、ある。
明白な不正義が行われようとしている場にたまたまにしろいあわせたとき、僕は、立ち上がり、声をあげる人間でありたいと思う。
きょうそんな事件があった。
いろんな人が電話をかけてきたり、訪ねてきたりして、どう思う、どうする、と質問された。ちょっとくたびれた。
正直、あまりにくだらない人びとを相手にしなければならない問題で、できることなら避けたい気持ちもある。
が、これは眼前で行われようとしている間違いのない不正義だ。
僕は、立ち上がり、声を出さなければいけない。
質問には、やせがまんで胸をはって、断固たたかいますときっぱり言った。
言って自分を奮い立たせた。
こんなことのくりかえしで、きっと人は、結果として、それが何かを定義できないままに正義を行うことになるのだろう。