鬼笑で行こう。

おいしいものの話や、まじめでいい加減な不定期評論など…

菊理媛

2007年10月30日 | 鬼笑が食べる、飲む

同じくいただきもので、菊姫合資会社の最高峰、菊理媛(くくりひめ)。



これはすごいです。



寝かせること11年。
ここまでくると、いわゆる「リンゴのような」とか「桃のような」といわれるフルーティな吟醸香は影をひそめ、味も香りもコクも、すべてが角がとれて丸くなっています。

少しだけ角も残り、丸くもある。いわゆる、八角、ですね。

ただ、やはりお値段はどうかと思います。
今回はギフトでいただいたので僕などでも口にすることができましたが、まあ、「中の上」程度のクラスに属する人では、自宅用には買えないでしょう。

その点、前回紹介の「鶴乃里」がやはりすばらしいと思うのです。

これは「生涯一度」でよい酒だと思います。

最近、ワーキングプアやプレカリアートなどに関する本を集中的に読んでいるので、なおさらこの酒を飲んだことには心痛むところがあるのです。
開封した夜のうちにあけてしまったけど…。 (雨宮処凛さん、ごめんなさい。)


鶴乃里

2007年10月29日 | 鬼笑が食べる、飲む
菊姫会専売酒の「鶴乃里」です。



美食倶楽部は菊姫の純米酒をつかっているそうですが、海原雄山氏は、菊姫が醸造用アルコールを足した酒もつくっていることを批判。
連載時は菊姫の実名が出ていましたが、単行本になったときには「鶴の里」にさしかえられていました。

雄山氏の叱咤激励に応えたのかどうか、純米酒「鶴乃里」がIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2007の日本酒部門で最優秀賞を受賞。

試してみなければと思いつつ買う機会がなかったのだけれど、昨日、知人からいただいたもので、さっそく飲んでみました。

かなりうまいです。

しかも、うますぎて料理の邪魔になることもなさそう。

このところ、そのうまさは認めつつも、菊姫には感心しないことが少なくなかったのですが、この仕事は立派です。

つぎは、福光屋にならって、全銘柄の純米酒化に挑戦してほしいです。

7つの月

2007年10月25日 | 鬼笑な日々
能登半島地震発生から7か月。

本震1週間目に友人たちとボランティアに入り、冷たい雨に下着までびしょ濡れになってそのうえ午後には雨がベタ雪にかわり、それでも寒いの冷たいのと言っておれないほど町全体がうちひしがれていて……。

いまでは「能登の花嫁」なんて映画のロケも入って、それなりに復興へ向かっている気配もある。

地元のひとたちは、(正直、方向をまちがえているように思えるものも少なからずあるけれど)みなさん、精一杯がんばっておられる。

なにができるだろう。なにをなすべきだろう。だれになにを伝えるべきだろう。--自問自答がつづく。

ひとつだけ、この震災と復興過程を通じてはっきりしたこと。
僕はやっぱり能登が好きだし、能登の人たちにいくらかでも役に立てる人間になりたいということ。
これだけでは何の足しにもならないかもしれないけれど、僕は、意外と大切なことだと思っている。

能登と高知の出会いもの

2007年10月25日 | 鬼笑が食べる、飲む

南風耕作堂さんからどっさりいただいたパプリカ、やはり生がおいしいのですが、昨夜はちょっとだけ手をくわえてみました。



オリーブオイルをからめてしばらくおき、お皿にとってから「いしる」をかるくかけまわします。
オイルといしるをさきに混ぜてドレッシング様にしてしまわず、食べる直前にいしるをさっとかけるのがコツ。(コツというほどのことか?)

どや! おいしそうやろ!

能登をこよなく愛されたミキさんが高知でつくったパプリカが、珠洲のいしるとであってよろこびいっぱいのおいしさです。

今回のいしるは、「夢のと」さんの鰯を原料にした「よしる」をつかわせていただきました。


希望の芽

2007年10月24日 | 鬼笑な日々
3月の能登半島地震で自宅が全壊して仮設住宅に住んでいる若い友人から、就職が決まったのを期に結婚することにしたとメールが届いた。
実にうれしい。

ずっと非常勤で働いてきて、土日を利用して泊まりがけで町に出て就職のためのセミナーを受けてきて、そのセミナーで自宅をはなれているときに地震で家が全壊して…。

苦労つづきだったけど、そのなかでずっと心優しく明るくがんばってきた。
震災の不運を経て、いっそう優しく大きくなったと思う。

過疎化・高齢化が進み震災の大打撃を受けた奥能登で、仕事も得て、ふたりで新たな一歩を踏み出す。

全能登的、全過疎地的、それゆえ全国的意義のある希望の芽だ。

根性と生命力

2007年10月21日 | 鬼笑が食べる、飲む

南風耕作堂さんから、とれたてのパプリカがとどきました。


「夏の台風に2度倒されてもしぶとく生きのびた、根性と生命力はタイコ判のパプリカです。」

さっそく赤いのをひとつ。
おお、根性と生命力が口いっぱいにひろがり、甘酸っぱい香りでしばし陶然。

まっとうなものを口にすると、血が澄んでいくような。
そして、まっとうに生きなければと静かな力が体を満たしてくるのを感じます。

生命力のおすそ分け、ありがとう。


飛騨・白川のどぶろく

2007年10月20日 | 鬼笑が食べる、飲む

 仕事で白川村(岐阜県)に行ってきました。
 ちょうど「どぶろく祭り」をやっていて、村長さんがもうこれはぜったい楽しんでいってくださいと勧めてくださるので、予定を変更して神社へ。




 境内では飲み放題でどぶろくが振る舞われていて、ものすごくうらやましかったけど、車だったので「買って」帰ることにしました。



 お酒は販売免許がないと売れません。
 まず、神社に寄付します。寄進帳にもちゃんと記帳。そうするとお札がもらえ、「徳利お渡し所」にそのお札をもっていくと、神社からの振る舞いでどぶろくがいただけます。

 寄付受付の壁には、寄付2千円・2合徳利1本、5千円・3本などと貼り紙がされていて、受付の人も「5千円の寄付がいちばんお得です」なんて言ってましたが。



 急いで帰り、なじみのお店にもちこんでさっそく試飲会。
 たいへんおいしかったです。

 「どぶろくはあとがたいへん」とよくききますが、翌朝、すっきりしていました。むしろ清酒や焼酎より酔い覚めがいい感じです。

 白川村は、合併をせず、単独でがんばっていくことを決めた村で、「日本一美しい村」をめざしています。
 「日本で最も美しい村連合」というちょっと矛盾した感じの名前の団体にも入っています。

 世界遺産の合掌集落、千年以上の歴史があるといわれるどぶろく祭りなど、住民が村に誇りをもっているのがよく分かります。
 荻町集落の自然環境を守る会の会長さんも、村長さんも、ともかく語りが熱い。

 人口2千人足らずの小さな村が単独で生きていくには厳しい状況で、多難な前途が予想されますが、誇りと熱意を応援したい。


ヒトが減り、タヌキがふえた

2007年10月18日 | 鬼笑が知らせる
 きのう、奥能登・門前町(現輪島市)を訪ねました。
 ある集落の区長をされている男性から、過疎化・高齢化のなかでいろいろ困っていることをお聞きしました。

 そのなかで印象に残ったのが、「最近、タヌキがものすごくふえて、農作物被害がたいへん」というお話。
 タヌキが急にふえた理由は分からないということでしたが、過疎化がある臨界点を超えてすすむと、一種、「生態系」のバランスが崩れて特定の種の異常繁殖が生じるのではないかと思いました。

 ヒトが視界に入らなければ恐れず畑にタヌキが出てくる。畑にはエサが豊富。栄養十分で大繁殖。--こういうことではないかと思うのですが、どうでしょう。
 これでさらに、農業収入が減少、さらに過疎化が進行、となれば、まさしく生態系のバランスの崩壊です。

大臀筋を痛めた話

2007年10月16日 | 鬼笑な日々
 きょうジムで「ローワーバック」のマシンで筋トレしていたときのこと。

 このマシンでかけられる最大の負荷、67.5キロ。若いころラグビーでスクラムを組んでいたおかげか、背筋はほかとくらべて割とつよいのです。
 いつもと同じ負荷なのだけれど、気がゆるんでいたのか、何かの拍子に「グギッ!」となって(別に音がしたわけじゃないけど)「うっ!」とうなってうずくまってしまいました。

 はじめはどこが痛いのかさえ分からず、ぎっくり腰か?と思ったけれど、どうもちがう感じ。(2、3日前、職場の同僚がぎっくり腰になったので思わず連想)
 このマシンは脊柱起立筋に負荷をかけるものなのだけれど、右の大臀筋(お尻の筋肉)が痛い。

 しばらくストレッチしたりいろいろやってみたけど、やはり痛く、つづきをあきらめ、少し動かしたほうが痛みも消えるだろうかとプールで水中ウォークを30分ほどやってきました。(余計なことせずさっさと帰ったほうがよかったかも。)

 前にかがむと痛い。
 首を寝違えたときの痛みがお尻にある感じ。
 ひどく痛いわけではないが、けっこう気になる痛みではあります。

 背中の筋肉を鍛えるマシンでへまするとお尻を痛める。
 ……よくよく気をつけねばと実感。

ジムに行った話

2007年10月15日 | 鬼笑な日々
というわけで少々の危機感をもった鬼笑は、きょうは定刻を少しまわったところで仕事を切り上げて、ジムに向かったのでした。

やってるときは、「おお、サボっていても意外と筋力おちてないぞ」と思ってましたが、家に帰ってから筋肉が痛いやらだるいやら…。
晩ご飯、あまり食べられません。これって健康にいいことやってることになるのか?

何ごとも、継続こそが力、ですね。

やせたけど太った話

2007年10月14日 | 鬼笑な日々
きのう少し体調がよくなったので、ひさしぶりにジムに行きました。
僕の通ってるスポーツクラブは、3階がジム、1階がプールになっています。
8月からどんどん忙しくなってきて、クラブに行く回数も減り、行っても時間の関係でプールだけですませることが多かったので、ジムの回数はうんと減っていたのでした。

3か月に一度の「インボディ」。
3か月で体重が2キロ減っていました。喜びそうになりましたが、ここからが「イン」ボディ。
脂肪量はまったく減っておらず、筋肉量が2キロ減少。結果、体脂肪率アップ。

「理想」「筋肉質」「やや肥満」「肥満」「かくれ肥満」などに色分けしたグラフに自分の位置がプロットされてでてくるのですが、体重が減ったのに、☆印が肥満側に少し移動。

方針は、筋肉量を増やして基礎代謝を高め、日常生活の中で自然と脂肪量を減らしていこうというもの。
明らかな逆行です。

毎日のスケジュールを真剣に見直して、ジムに行く回数をもう少し増やさなければ。

体重も体脂肪率も正常な範囲なので気にしなくていいのですが、近づいてくるスキーシーズン、2年ほど前からコブにこっていて、体重が重すぎるのはやはり不利なのです。

休んだ話

2007年10月13日 | 鬼笑な日々

金曜日、当日ドタキャンで仕事を休みました。こんなことはもう10年ぶり(?)のことです。

朝、ひどいめまいと嘔吐感がして、どうにもたまらず急きょ職場に電話して、3つの仕事すべてをキャンセルしてもらいました。

金曜は一日床に臥し、土曜も。
自分でもびっくり。人間、こんなにつづけて眠られるものだと…。
きょう日曜も、たいてい寝てました。

やはり知らず知らずのうちに体の芯につかれがたまっていたような。

なんだかかなり体も心も楽になったようです。
イタリアみたいに「休息」を法的に強制するって、やっぱりだいじなんだと、理屈以外のところで実感しましたよ。


来てほしいけど、来るのがこわい。

2007年10月02日 | 鬼笑な日々
月末に木・日とつづけて大きな仕事をやりとげ、きょうはそのつづきの、大きいというほどではないけれど気の張る仕事をひとつ上げました。

これで一息、というわけにいかないところがつらいけれど、やはり一区切りにはなって、なんだかちょっと心が軽いです。

ああ、早くスキーシーズンがきてほしい。
でも、このシーズンは忙しすぎて滑れないのではないかと考えはじめると、冬がくるのがこわい気もします。

何がどーあっても滑るんだろうけど…。