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2007年07月09日 | 鬼笑が知らせる

島根からのお客さんと輪島へ行ってきました。このところ、週1回のペースで能登に通っています(その都度、仕事はちがうけど)。



輪島市中心部の海岸を埋め立てた「マリンピア」。埋め立てたけれどつかいみちがなく、ビジネスホテルをひとつ誘致しただけで、あとは更地やテトラポッド置き場になっています。

そこが、震災で倒壊したり解体された建物のゴミの仮置き場になっています。

ほとんどが木造住宅で、土蔵の土壁も多く、大量の有機物が腐敗過程にあって、かなりくさいです。風が吹くとほこりもとぶ。

緊急にここしか置き場がなかったのかもしれませんが、民宿がたちならぶすぐ前にこのゴミの山。いそいで処分しないと、梅雨の雨、夏の高温でいよいよたいへんなことになりそうで心配です。

くさいとか見た目が悪いとかいうだけでなく、健康にも影響しそう。



こちらは旧門前町の総持寺門前通り。総持寺のすぐ近くに小さなお寺があったのですが、全壊しました。
地震10日後にボランティアで来たときには、大屋根が地面にべったりと落ちていて、驚きました。お寺の本堂は、中に壁がなく柱だけで重い屋根を支えているので、地震に弱いそうです。

門と、地蔵像と、賽銭箱だけが残ったそうです。

「仏弟子の初心に還りたいと思います。
 どこまでやれるかわかりませんが、
 やってみようと思います。」

檀家の方々も多くが被災されているでしょうし、前途多難ですが、なんとか再建されればと思います。

いなかではこういうとき、お寺や神社が壊れなかったり再建されたりすれば、住民も残ります。お寺や神社がなくなると、住民も自宅の再建をあきらめて土地をはなれてしまいます。

都会の方には分かりにくいかもしれませんが、寺や神社は、過疎地で生活する高齢者たちの精神的支柱なのです。
寺が生きている、神社が生きているということは、集落が生きていることの証なのです。

宗教施設としてではなく、コミュニティ施設として、再建に公的資金を提供するべきだと思います。

「能登は元気だ!」というスローガン。
たしかに元気な方は大勢いらっしゃいます。また、元気を出そう、元気であろうと、みなさんがんばっておられます。

でも、まだまだ、「能登全体が元気」というにはほど遠い状態です。
うちひしがれていた状態からなんとか立ち上がり、やっと一歩を踏み出そうとしているところです。

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