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健康食品 思い出話

2015-06-28 10:21:42 | 健康・医療
健康食品については、このブログでも取り上げ、もう半年以上前ですが何回か書いています。
このところ新聞や雑誌の広告に、この健康食品が非常に多くなったような気がします。私は基本的に、健康食品の必要性を否定していますので、その観点からいろいろ書きました。特に健康食品を規制する法律がないことから、安全性についても全く確認する必要がない点や、ある特定の物質を過剰に摂取した時の、体の問題点などが全く分かっていないということを書いています。

このように健康食品不要論の私ですが、実は15年ほど前に健康食品の製造販売を行っていたことがあります。これは私がある財団法人の研究所に出向していた時の話です。この研究所は有機化学の研究所としては、かなり良い実績を持っており、この研究所出身者がいろいろな大学の教授として活躍しているという、この分野のなかではかなり良い評価を得ていた研究所でした。そこに研究管理・特許・渉外などの担当で出向しました。

後からわかったのですが、この研究所の成果を応用し、子会社を設立して健康食品を販売していたのです。それがDHA、ドコサヘキサエン酸でした。この研究のいきさつはあまりよく知りませんが、DHAが魚の眼窩油部分に多く含まれることを発見し、多いといっても2,3%ですので、その中からDHAを精製する方法を開発したのです。ですから日本で最初にDHAを健康食品として売り出したのが、この研究所の子会社でした。私も出向して初めてこの子会社の役員になり、実質的な責任者になることが分かったのです。

それでも立場上、DHAを少しは知っていないといけないし、どんなものか飲んでみることにしました。DHAについていろいろ調べてみると、効能的なことは出てきますが、何に良いのかあまりはっきりしませんでした。たぶん1か月ぐらい飲んでみたのですが、特に何か変わったということは当然なく、その程度でやめてしまいました。

私の仕事は、在庫をチェックし、少なくなると製造の手配をするというものでしたが、そのころで販売後10年以上たっていましたので、もうシステムが出来上がっていました。具体的には九州枕崎の漁協に電話して、カツオの魚油を何トンか購入し、それを北海道旭川の精油会社に送るよう依頼します。なぜこんな日本の端から端まで動かすのかよくわかりませんが、どちらの会社にもそのうち挨拶に伺いますと言っていた割には、会うこともありませんでした。旭川で精製してもらったDHAを静岡のカプセル会社に送り、最後に東京の包装会社で製品としてもらうという流れでした。こういった事が、一度も顔を合わせることもなく進んでしまうのは、やや恐ろしい気もしましたが、実際の現場はこんなものかもしれません。

現在はDHAかなり多くの会社が出している一般的な健康食品となっていますが、DHAの広告を見るとこのころのことを思い出します。

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