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血液検査での炎症の数字「CRP」とは

2024-01-08 10:30:57 | 健康・医療
私は少々の発熱では病院に行ったりしませんが、喉が腫れて非常に痛みが強い時などは抗炎症薬をもらいに病院に行きます。

その時血液検査をして「CRP」が高いことを確認し、抗炎症剤や場合によっては抗生物質を処方されます。

炎症というのはその名の通り体の中で炎のような生体防御反応が起こっているものを指しますが、これを簡便に知ることができる「CRP」という血液検査項目が医療現場で頻用されています。CRPは、反応性タンパク質の略です。

もともとは肺炎球菌という細菌に感染した時に肝臓で作られるタンパク質として知られていましたが、原因を問わず体に炎症が起こっていると、血液検査でその数値が上昇することが知られています。

医療現場では、炎症性の病態を把握するために有用な検査であり、血液検査が可能なほとんどの医療機関でCRPが測定可能です。医療機関や検査機関によって差はありますが、正常値は0.3〜0.5以下となっているところがほとんどです。

これは血液1デシリットルあたりのCRPの量を表わしたものです。ついでながらこのデシリットルという単位は血液検査以外では聞いたことがありません。この10分の1リットルをなぜ単位として使うのかなかなか面白いところかもしれません。

なお正常の人でも0.5〜1.0になっていることは多いようです。高いと意識され始めるのはこれらより上のラインですが、測定ごとに変動も大きいことから、数字に一喜一憂しない方が良いようです。炎症が起こりやすい病態はもちろん感染症です。

ただし新型コロナやインフルエンザなどのウイルス性疾患ではCRPは上昇しにくく、肺炎球菌などの細菌感染症では鋭敏に上昇しやすいことが知られています。その他関節リウマチなどの膠原病、悪性腫瘍(ガン)、外傷などでも上昇することがあります。

身体に何か起こっていることは分かりますが、CRPが高いからこの病気だとは明言できないので注意が必要です。医療現場での使い方としては、たとえば細菌感染症と診断を受けている場合、病態が良くなるにつれてCRPの数値は低下していきます。

そのため病気の経過を把握するためにCRPを連続的に測定することは、良く行われています。以上のようにCRPの数値は炎症の有無を見るのには非常に便利な検査ですが、何の病気かは判断できない項目と言えます。

現在のクリニックなどは、こういった検査の数値で診断する傾向が強いようですが、医師の診断力の低下につながっているような気もします。


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