ごっとさんのブログ

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原因不明の「めまい」の正体

2019-10-25 10:13:35 | 健康・医療
めまいがする病気といえば「メニエール病」が有名ですが、一番多いのは「良性発作性頭位めまい病」という病気のようです。

そして2番目に多いのは原因不明で治療法も分からないままの「めまい」が入っているといいます。私はちょっとふらつく程度の軽いめまいはありましたが、それほどひどい症状は経験がありません。

かなり前ですが友人が朝起きたらひどいめまいでベッドから出られなくなり、往診してもらい何とか納まったといっていましたが、会社は1週間ぐらい休んだようです。

また別な友人は車を運転して家から出てすぐに激しいめまいに襲われ、駐車場の塀に激突し車が全損するという事故を起こしました。車以外に被害はなく、めまいもすぐに納まったようですが、運転中のめまいというのは怖いものです。

めまいは原因不明で自然に治るものと思っていましたが、めまいの症状が1年以上も続くという恐ろしい病気もあるようです。この原因不明の慢性のめまいが、2017年にめまいの国際学会が新たに発表した「持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)」です。

これが治療法がなく2番目に多いめまいと考えられています。PPPDは何らかの急性めまいに続いて起きてくる、慢性的な持続性のめまいです。

発症のきっかけは耳石のずれ(良性発作性頭位めまい症)や炎症(前庭神経炎)など様々ですが、慢性化した時点(回転性から非回転性のめまいになった時点)で、耳石のずれや炎症は改善しているにもかかわらず、症状が続いているのがこの病気の特徴です。

日本ではメニエール病や前庭神経炎、心因性めまいなど、日本めまい平衡医学会が示している16のめまい疾患のいずれにも該当しない場合「めまい症」と診断されてきました。つまりめまい症は診断がつかなかったことを意味し、原因はわからず治療法もありませんでした。

歳のせいや気のせいと片づけられてしまうことが多かったようです。この新しい診断基準は、浮遊感、不安定感、非回転性めまいのうち1つ以上が、3か月以上ほぼ毎日生じる、「立位」「特定の頭位によらない動き」「動いているものや複雑な視覚パターンを見たとき」の3つの状況で悪くなる、などの他の疾患では説明がつかない時に診断されます。

この治療は心療内科で認知行動療法と抗不安剤で対処するとなっていますが、具体的にはよく分かりません。めまいは生命に別条なくても、QOLを著しく低下させるため、早く良い治療法が見つかることを祈っています。

現実には私の行っているクリニックの医師など、めまいの種類が非常に多い事すら知らないような気がしますので、どんなめまいでも同じ薬を処方しているのが実態でしょう。


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