香ばしい醤油の香りに包まれて見せる笑顔を楽しみに~

2016-07-04 | 日記
職場には秘密の紙袋がある

わての先輩以外の人はその袋の中身を食べてはイケナイ

そこには先輩の 先輩だけの 先輩の為だけの貢ぎ物を入れると言う暗黙の掟があるんだよん

恐ろしい その袋をわてらは時々確認する

中身を見て足りないもの 

そうです 絶対に無くてはならないブツの確認をします

わての担当ブツは満月ポン

満月ポン様が少なくなってると補充致します

昨日 

秘密の紙袋から時々盗み食いをする輩がわての目の前でやらかした

先輩も上司なので見過ごしていたけど

             多分 腹の中では怒りまくってた筈

ある日 先輩が仰った

私のポンちゃん 奴が時々食べてるやん

      マジ ムカつくわ~     と・・・・・

奴 上司に奴と言い放ったではありませんか

食い物のなんやらとは恐ろしい

奴 奴とは・・・恐ろしや

それ以来 わてはなるべく大量に満月ポンを補給する事を絶対の指名と努めておりました

然し 最近 新人研修やらでその大切な勤めを忘れてしまってたのです

そうです 昨日  

上司が久々に職場に休憩にやってきた

こなれた様子 当たり前の様に秘密の紙袋から取り出してムシャムシャ食べだした

ホンマに 旨いでんな~ これ食べだしたら止まりませんわ~

わて フト見ると 見ると なんと恐ろしい事になっていた

なんと 満月ポン様 残り3個

言いたくは無い 高々満月ポンを 言いたくないけど・・・・言わねばならぬ事態やおまへんか

あの   言いたく無い ショボ過ぎる シミッタレ過ぎる  せこ過ぎる

そんな葛藤のサナカ 再び 見るとポン様が残り一つ

やらかしやがった こやつ 何さらしてやがるねん

満月ポンを好き放題 食いやがったな~

先輩の顔が・・・顔が・・・あ~・・・怖い

わての視線を感じたのか 殺気を感じたのか そそくさと立ち上がり言いはった

  あれ~ ホンマに食べだした止まりませんわ~最後の一個 残して置きますわ~

そそくさと出て行きやがった やがった やがったやがな

なんと言う事 さらしてくれるねん

許されるなら今すぐにも職場を出て満月ポンを買いに走りたい

後小一時間もすれば先輩が出勤してくる

挨拶の後 煙草に火をつけ 飲み物を片手に手を伸ばす筈の紙袋にはブツが無い

どないしよう・・・仕事どころやない どないしよう・・・

焦る 動揺で手先がブルってしまう

紙袋の確認
      ポンは一個 エビ満月は二袋 ポン菓子 生姜せんべい 黒糖飴 

改めて思う やたらポンがつくお菓子ばっかやんって

覚悟は決めた

先輩が来られたら まず すかさず に言おう

謝ろう 兎に角 言おうと覚悟決めた

そして   来られた

わて 出迎えながら伏し目がちに言いました

すいません 満月ポン 上司が食べてしまって残り一個です

次回 出勤には必ず補充しますので今日は・・・・すいません

先輩

  えっ~マジ ウッソ~ なんで~ 楽しみにしてたのに

無いと思ったら食べたくて溜らん様になるやん マジ 奴が食いやがったんかいな~

残り 一つの満月ポンを租借しながら言いはりました

仕方ない エビ満月食べるわ~

何とか苦境を乗り切った安堵感

助かった 今日は先輩 ご機嫌麗しい マジ 助かった

満月ポンで 満月ポン如きで こないに 気使うとは   トホホやわん

それから 暫し 先輩はお喋り

満月ポンへの情熱 何故好きかとの説明 近所のス~パ~で売って無い事への不満やらを聞かせて下さった

有り難い 先輩の愛情を全身に感じる

これからは決して 何が合っても 絶対に 私は欠かさ無い事を心に固く誓った 刻んだ 刻み込んだ

そうだ 買いに行こう

満月ポンを買いに行こう

満月ポンは一種類では 無い 実は3種類ある わては3種類確認してる

それら全てを買ってあの秘密の紙袋をパンパンにしよう

どれから食べようって満面の笑みで笑いかけて下さる先輩の顔が浮かんだ

さっ 次回のシフトが楽しみだ 先輩の笑顔が楽しみだ

さっ 出掛けよう 満月ポンを買いに行こう