砂混じりの墓地。
かつては海が見渡せた村の外れの埋め墓。
そこにいつの頃からかクコが育っている。
何処かから流れ着いた…などとは考えられない砂の山。
▲ クコのめしべは、伸びて歪んでいるけれど別に他家受粉を選択している訳では無い。
既にこの状態でしっかりとおしべの花粉を貰っている。▼
▲ クコは、とにかく早く受粉したい…と言う構造、おしべ・めしべは花筒よりも飛び出している。
訪花昆虫を期待せず、開花時点ではほぼ花粉を貰っているから早い時期に花冠は赤紫色を失う。▼
中国の「枸杞」を音読みして「クコ」。
枸は木に刺があるカラタチ(枳・枸橘)、杞はコリヤナギ(行李柳)、
両方の木に似ていることからクコ。
(2018.10.08 林崎町)
☆
▲ クコの葉は、短枝に束生、その葉腋に花も束生する。▼
▲ 花冠は終わりかけが一番汚らしい。
すんなり落ちきらないから薄茶のままに枯れ残る。
おしべの花糸、めしべの花柱だけが白い。▼
▲ 中国の「枸杞」を音読みして「クコ」。
枸は木に刺があるカラタチ(枳・枸橘)のこと。▼
▲ まだ果実も葉も緑色、赤くなる頃には葉は虫食いだらけになっていることも多い。▼
クコ(枸杞) ナス科クコ属 Lycium chinense
(2018.10.05 林崎町)
☆
▲ クコの果実 中には扁平な種子が詰まっている。
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河川敷のクコ 秋のクコ クコの冬芽
綺麗な紫色に感動しています。
いまだにこのようなクコのお花は見たことがありません。
名の由来や・・・
「クコのめしべは、受粉後にはおしべよりも伸びて歪んでくる」
「クコの葉は、短枝に束生、その葉腋に花も束生する」・・・など
束生する様子も良くわかりました。
知らないとばかりでした。
深く知ることができました。
おかげさまで見どころの素敵なお勉強ができました。
色々なことを頭に置いて撮る写真は
また違ったものになるような気がします。
来年を楽しみにしたいと思います。とても嬉しいです。ありがとうございました。
上から7枚目の綺麗な姿のまま茶色になりかけたお花も大好きです。
高校時代の同窓にボタニカルアート画家がいるのですが
彼女の言葉を借りると、絵を描くのも写真を撮るのも「植物の基礎を覚えないといけない」
単なる植物画と違うのはその人がどれだけ植物に関心があるかだし、
きれいな写真を撮るだけだと誰でも撮れるけど、何が撮りたいかわかった人の写真は見ていて面白い…。
ずいぶん昔、その言葉を貰って以来、私はそのスタンスを大事にしてきました。
自分が納得できればそれでいい、それでも少しはまともな写真を撮りたい…
そう思ったときにはその言葉を反芻しています。
同じ花の画像を何枚も撮るのは、そんなことからです。
なんとなく撮るよりも、少し頭の隅にでもこの花のここを撮りたい
そう思いながら撮ると満足できるかな、そう思っています。
中国の「枸杞」を音読みにして・・・
枸は木に刺があるカラタチ。
杞はコリヤナギ。
コリヤナギって知らないのですが
写真を撮っている時にずいぶん棘のようなものがある・・・
そのように思っていました。
今さらですが名の由来をしっかり憶えたいと思います。
ありがとうございます。
コリヤナギの枝を編んで作るそうです。
発祥の地は、鞄の生産地として有名な兵庫・豊岡。
市内を流れる円山川や支流に育つコリヤナギから作られていたそうですが
今ではプラスチック製品などに追いやられているようです。
伝統工芸品として見直されているのですがやはり手作り生産なので比較的高価。
それでも自然素材は良いものが作れると思います。
クコの字に「柳」と「枳」が関わっていることも、雑学として覚えていることは面白いですね。