HAYASHI-NO-KO

雑草三昧、時々独り言

ウメ

2009-02-24 | 番外編 不明植物など

白、杏、桃、紅…
桜の場合は、あまり紅白揃って…はないけれど
梅の場合は、良く紅白揃って植えられる
紅梅の中には杏色や桃色も混じるのだけれど
緋色、濃紅色の梅を見ると花糸(*)が同じように紅を帯びていて一層赤く見える
幾つかの紅梅の画像を揃えてみると確かに赤い

「紅千鳥」という品種は、雄しべの一部が弁化して
その部分が千鳥に見えるからと名付けられたと言われるそうだ
八重咲き種の花弁は蘂の変化だから
花の構成要素を説明する「ABCモデル」で考えてみると
雄しべの花糸が花弁と同じ色を帯びているのはごく普通のことかも知れない

【花は葉の変化したもの Goethe】


「鹿児島紅 Kagoshimako」 大船植物園


「黒梅」  西宮・甲東梅林


「佐橋紅 Sabashiko」 小石川植物園


「紅千鳥 Benichidori」 須磨・綱敷天満宮 八重咲きなので疑問が残っている
 

「紅千鳥 Benichidori」 大船植物園 雄しべの一部弁化が見られる


「大盃 Osakazuki」 須磨離宮公園 桃色だから、花糸も薄桃

(*) 雄蕊(雄蘂、Stamen)は普通には「おしべ」だが、「ゆうずい」と呼ぶ
先端部分にあるのが花粉を入れる袋(葯、やく)
それを支えている花糸(かし、filament)で構成されている
(2009.02)

【ABCモデル】
 植物の構成要素のうち、花器官形成の説明に使われる分子遺伝学的モデル
萼片、花弁、雄しべ、雌しべの四つの花器官の出現をA、B、Cの3クラスの遺伝子の組み合わせで解析する。
3つの遺伝子のうち、欠損があれば別の花器官になる(異変が起きる)説明に使われる。
各々の詳細は下図説明通り。
上の雄しべの花弁化は、クラスC遺伝子の欠失であり、萼片と花弁のみの「八重咲き」になる過程…と説明出来る。

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