HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

ヤツデ(八つ手)

2018-11-13 | 秋 樹木 果実・葉

ほぼ球形に近い花序に小さな花がこんもり咲く。
最初はつんつん伸びたおしべが目立ち
おしべが落ちきる頃には、花の真ん中辺りにめしべが伸びてくる。
その頃、花盤には蜜が滲み出ている。
昆虫はそれを求めてやってきて、おしべの花粉をつけてまた次の花に飛ぶ。
それを「雄性期」「雌性期」と区別して呼んだり
「雄性先熟」と呼んだり何とも紛らわしい。
適語はどちらなのかも決め手がないままにいずれもが使われる。

だだ花の構造としては、おしべ、めしべを揃え持つ両生花。








































































ヤツデ(八つ手)
 ウコギ科ヤツデ属 Fatsia japonica
(2018.11.11 大道町)


 【ヤツデの両生花のこと】 
ヤツデには両生花と雄花が知られている。
その両生花は雄性先熟で、花弁とおしべが落ちた後にめしべが伸びてくる。
たとえばオオバコやロウバイ、アブラナ科の花のように雌性先熟を選択するものもあり
自家受粉を避ける選択の一つとして「雌雄異熟」と表現されている。
ところでヤツデも雄性先熟なのだけれど、長い間「雌性期」から「雌性期」に移る…と表現している。
一つの花が「性転換」するかのような表現はまずいのではないだろうか、そんな疑問を提唱された。
ヤツデの花は雌性から雄性に性転換しているわけでは無いから「雄性先熟」の表現で充分だろう。

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今年のヤツデ  去年のヤツデ



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