今日の時代は誰がやっても難しい時代とは思うが、今になってよく昔の政治指導者、田中角栄さんのエネルギッシュな姿を思い出す。
角栄さんは学歴こそないが、たいへんなアイディアマンだった。政策立案能力は並ではなかった。
33件の法案を成立させた記録は未だに破られていないらしい。
角栄さんというと、「ロッキード事件で逮捕されて自民党を離党した犯罪者じゃないか」と言われたらそれまでですが、個人を見ると金に汚い人ではなかったと私は思う。
それどころか100万円を貸して欲しい人には、300万円を渡し借用書を渡したのではなく、一言、「この金は返済無用」と書いたメモを付け加えたらしい。
何ゆえ三倍なのかというと、先ず、100万で今かかえているトラブルを解決し、次の100万で世話になった人にお礼をするか飯をおごる。残りの100万はなんかの為に取っておけと伝えたという。
若い頃、金にはたいへんな苦労をした角栄さんだから、無い時の苦しみは誰よりも知っていたのだろう。
その行為は、思想的には対立する社会党議員にも及んでいた。
退職した役人達の就職斡旋を年間400人位していたという。
たいへん面倒見のよい人だ。
腰に手ぬぐいをぶら下げてゴルフをする土建屋オヤジそのものの姿が思い出される。