男澤惠一・家系と先祖のBLOG

「先祖を知れば未来が見える」著者、日本家系調査会の男澤惠一が読者様の幸福を願って書いております。

縦横の法則

2006年04月21日 | 家系鑑定とアドバイスなど
わたしはどの先祖の影響を受けるか?
 日本家系研究学会の与那嶺正勝氏が、昭和五十七年に群馬県で、ある家系を調べていた時のことです。家族の横の関係を、その親や祖父母といった縦の関係に応用したら、いろんな事柄がぴったり当てはまりました。つまり、私たちはほぼ例外なく、自分に対応する先祖を持ち、その先祖が歩んだのと同じような生き方をするということが分かりました。「同じ轍(てつ)を踏む」とか「歴史はくり返す」という言葉がありますが、家系の中でも似通ったパターンが繰り返すのです。
 これは男性に関して特にいえることです。男性の場合、一番下が父親(上図参照)、下から二番目が祖父、下から三番目が曽祖父。一番下の男と、父親の背景になる男と似てきます。父Cと三男C´はあまり似てきません。父Cはまだ自身の人生を終えておらず、これから開拓して行く時ですから、三男C´に及ばす影響は少ないと考えられ、父Cの独身時代二十五歳頃までの人生に似てきます。それでは三男C´は誰に一番似てくるかというと、父Cの縦横の法則からくる背景がDであるとしますと、三男C´は先祖Dに似てきます。
 このC´を「転換型」と称します。最近、一人息子が多いですが、一人息子はあまり父親に似てこないケースが多いのもこの転換型に属するからです。
 歴史はくり返すと言われますが、家系の歴史はもっとはっきりした法則でくり返しのパターンが現れます。つまり、先祖という縦の関係で培われた経験が、兄弟という横の関係に移行し、展開していくということです。

縦横の法則 女性の場合は?
 しかし、女性の場合はこの逆になります。女性は対象的な立場であり、結婚すると夫や夫の家系の影響を受けやすいのでこの法則は当てはまりにくいといいます。しかし、図のように女性のほうが婿を取って後を継ぐ立場にいると、長女A´は母Cに、次女B´は祖母Bに、三女C´は曽祖母Aの類似性が出てくる立場にいます。この場合の転換型は長女A´です。従って、長女A´は母Cとはあまり似てきません。母Cはまだ人生半ばなので、長女A´は母Cの独身時代二十五歳くらいまでに似てきます。性格、結婚、人生、運勢などが似てきます。
 しかし、離婚、再婚、不倫などが多い家系はあまり当てはまらなくなります。著者は講演会などではあまりこの法則は強調しません。なぜなら最近は少子化で男子が何人もいることはまれです。ですから、この法則はわかりにくい時代かもしれません。


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