里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

イネは中干し不十分も生育は進みそう

2023年07月08日 | 田んぼ

今年のイネは、田植え後約2ヵ月。


6月25日頃から中干しに入りましたが、乾きそうと思うと雨があり、思うようにはいきませんでした。
当地、大雨はなかったものの雨の頻度が多かったように思います。
気温は田植え後からは総じて高く、梅雨入りしてからも一貫して気温が高い。
当地方は梅雨入りすれば何日かはヤマセの気圧配置になるのが何時ものパターンです。
しかし、今年は一度もそのようになっていません。雨が降っても気温が高い。
極めて稀なことです。データを調べた訳ではありませんが、6月の気温は過去最高レベルのような気がします。
7月になってからも変わっていません。
このような気象経過だと分けつも過剰になると予想しましたが、意外にそうでもないようです。
1株の目標茎数は25本。
早かったのは一昨年で6月20日前には目標茎数に達しました。今年は6月25日頃にほぼ目標茎数を達したとみて中干しに入りました。
しかし、一部はまだ達していないところがありました。原因は不明です。
昨年は6月中に梅雨が明け田んぼもよく乾きましたし、分けつ過剰な株もありました。
茎数は少なければ減収しますが、多ければ良いというものでもなく、過剰だとくず米が多くなり品質が低下しやすい。
中干しの目安は、田んぼの表面に小さな亀裂が出るくらいに乾くこと。
今年はこの程度で、ひび割れが出るまでには至りませんでした。


そもそも梅雨の真っ只中で好天が続くことは難しく、昨年が稀とも言えます。
それでも水が一旦は切れた状態になったので、効果はそれなりにあったでしょう。
土に酸素を供給し根の活力維持には効果があるからです。
残念ながら秋の作業がやりやすくなるほどの乾きにはほど遠かったですが。
中干し期間は10日くらいで終了します。
いわゆる幼穂形成期に入る頃には水が必要になるからです。
幼穂形成期とは穂の基になる幼穂ができる時期のことで、近年は大体7月5日前後です。
穂の出る25日前くらいとされ、今年の天候だとすでにその時期に達している可能性が高い。
二日前に田んぼに水を入れました。


と言っても低温の心配がなければ常時たっぷり入れる必要はありません。
間断灌漑と言って水が無くなったら入れるを繰り返します。


別のこちらの田んぼの乾き具合もこの程度で終わりました。


こちらにも水が入りました。


一見は良さそうに見えますが。


この田んぼにやや茎数の足りない部分が見られます。


こちらの田んぼは全体に揃っているように見えます。

こちらにも水が入りました。


他の田んぼにも全て水を入れました。
これから穂が出るまでイネにとっては最も大事な時期です。
当地方では常に冷害の一因となるヤマセによる低温が問題となります。
当面は気温の高い日が続く予報になっており、最後までこのような天候なら極めて稀と言えるでしょう。
但し、気温は高ければよいというものではなく、イネの消耗が激しくなり品質や収量に影響します。
東北地方や北陸地方がコメの主産地になっているのはそのためです。
今年は穂の出る時期が早まる可能性が高いので、間もなく2回目の雑草の刈り払いを始めます。
田んぼへの害虫の侵入を抑えるため穂の出る10日前くらいまでに刈り払いを終える必要があるからです。