里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

イネの生育は順調もヤマセが鬼門

2021年07月08日 | 田んぼ

今年のイネは、田植え後約2ヵ月が過ぎました。
5、6月は総じて雨が少なく気温は高く経過、イネの生育は順調です。
病害虫の発生も見られません。


6月20日までにほとんどが目標とする1株の茎数25本に達しました。
茎数30本を越え分けつ過剰な株も見られます。


6月20日には田んぼの水を切り、中干しに入りました。
これは中干しに入って1週間頃の田んぼ。
畦の近くはそれなりに乾いています。


中干しは、田んぼの水を切ることで無駄な分けつをなくします。
分けつが少ないと穂数が少なくなり減収します。しかし、多すぎると栄養が競合し品質低下の原因になります。
中干しは土に酸素を供給し根の活力維持に効果があるとされます。
なにより、この時期一旦田んぼが乾けば土が固くなるので秋の作業がやりやすい。
中干しの目安は、田んぼの表面に小さな亀裂が出るくらいに乾くこと。
そのためには晴天日が数日続くことが必要ですが、この時期は梅雨の真っ只中。
晴天日は少なく、水を切ったからといってきれいには水が抜けません。
この時期の天候は全く皮肉に出来ています。近年はまともに中干しの出来ないことが多い。
これは水を入れる直前の田んぼ。
今年は比較的ましな方ですが、田んぼ全体が乾くまでには遠く及びませんでした。


中干し期間は2週間が限界。
7月早々には水が必要となります。
穂の基になる幼穂ができる時期に入るからです。
それがいわゆる幼穂形成期。
今年の天候や生育の進み具合を見ると、すでに幼穂形成期に達していると思われます。
7月3、4日から水を入れています。
といっても、ここに来て連日雨。出口さえ止めれば雨だけで十分過ぎます。


これは別の田んぼ。


一時藻が出ていましたが、すっかり綺麗になりました。


こちらの田んぼも順調。

ここからがイネにとって最も大事な時期です。


当地方では常にヤマセが最大の鬼門。
梅雨期は多かれ少なかれ低温の日が免れません。
何とか乗り切ってほしい。
一方で、これから畦や土手の2回目の刈り払いをしなければなりません。
イネのためなら多少炎天下の作業となっても我慢です。