今回は、”はじめに”で書いたマトメを駆け足で載せる。
* なお、間違って、先に日本社会・文化の元を書いた24を載せたが、いずれ、順序・時間は修正する。
「大人の古事記講座」23、宇摩説の地名と言語・古語
はじめに、ウマシアシカビヒコヂから始まった
宇摩説の古事記調査や、研究は、先に書いたとおり、古事記の4番目に「ウマシアシカビヒコヂ(宇摩志阿斯可備比古遅)」の神を見て、「何故、宇摩郡と同じ宇摩が付くのか?」から始まった。
そして、この疑問と解こうと史学の様々な本を呼んだが、地球・宇宙創成解説では、まったく、この疑問に役立たなかった。だから、独自に謎を解く旅に出ることになった。
しかし、最初の疑問が、神の名と、地名で始まっているから、地名と言語の解明は、宇摩説の初期においては多くの時間を使い、古語辞典片手に調べることが多かった。
宇摩郡地名でも、古事記の世界
史学が役立たないから、最初は、ウマシ(略)神の宇摩郡のように各地に、神の名が地名に残るのか、地図を広げて、各地の山の名も調べて行った。
だが、宇摩郡には、古事記の神の「豊受山」、「加賀山」「水波峰」など、神の名の山があるが、全国には具体的神の名の山は無い事を知った。* 面白い事にヒウチは山名に幾つかあった。
続けて、各地の地名も、気になるので、見ていったが、先に紹介の「江之元」「津根」などの根源の地名は無い。古語・地名辞典などによれば、「津」「江」は古代は港だった。
これらの事で宇摩郡の地名は、非常の独自だと気付いたし、宇摩地域の神社や祠がまた、特異であった。宇摩郡の祠は、様々な神社で、結構、天照大神を祭神にしているのだ。
全国にも「地主神」の祠・神社があるが、大抵はその地の天下った地域の神であり、天照大神を祭神にする神社は無い。そして、祠の大きくなったものが神社なのである。
だから、全国各地の神社では、天照大神やウマシアシカビヒコヂの神、天之常立神を祭祀してきた神社はほとんど無い。こうして、宇摩郡が特異な地域である事が判った。
宇摩説と古語辞典
古語辞典は、もちろん、本居宣長の系統である史学が関与しているから、神の名(ウマシアシカビヒコヂ)で引くと、まったく、役立たない。が、ウマ・シ・アシカブ・ヒコ・ヂなどのように分けると、別の答えが出ることも知った。
簡略に書くと、ウマシはウマとシに分れ、ウマは宇摩・馬の他に、ウマイで変換できる、上手い・旨い・美味い・甘い・巧い・良い情報などの意味も持つのである。*今はPCで簡単に表示できる。
これらの多くの意味は、ウマシアシカビヒコヂが国中がフラフラシテ固まってない国々を固めるのに使った知恵と技術、物事の指導が意味として残ったものである。
こうして、宣長基礎の史学の決別も、古語辞典が教えてくれたのであり、古事記に残る、神の名や古語の解明に大きく役立ったし、史学の間違いも、明確になった。
<2011,12,23「大人の古事記講座」23>