大人の古事記講座50 冒頭22 オモダル・アヤカシコネ
はじめに
昨日は、オホトノヂ・オホトノベが、大きな家屋の語義であり、家屋の神だと説明した。最初の土器の神、次の道具の神・次の家屋の神と、語義から解いたので、間違い無かろう。
今回は次の神、オモダルとアヤカシコネの神である。通説は「やさしい古事記講座14」にあるので、ここでは載せないが、オモダルは両足の神となっている。
私には非常に不可解な解説である。これは、宇宙造成神話と思い込んだ無理な解明であり、また、日本書紀が世紀の歴史書との思い込みで、非常に飛躍した、空想解説が出来上がっている。
つまり、古事記は漢字の音で日本語の神の名を言葉(語彙)を残しているが、日本書紀は訓で残しているので、色々な読み方が出来る。つまり、迷彩や誤読に便利なのである。
そして、古事記の音で残った神の名、オモダル・アヤカシコネのオモダルが日本書紀では「面足」とある。この足を利用した解釈であったのだ。日本書紀重視の史学者の思考である。
宇摩説のオモダル・アヤカシコネは、「やさしい古事記講座」のほうに書いているので、こちらを読まれたい。この縄文の神は、人々の悩みや不安の解決、つまり、占いなどの医術や精神的分野の神である。オモダルは、人口の増加も意味する。
これで縄文時代の文明を作った名前だけ残る神々の紹介が終わる。だが、本当は古事記の時代には、明確に事跡もあったのであり、この事績を名にして残したものだ。
次は有名な、イザナギ・イザナミの神である。この神は物語があり、名前だけでなく、多くの情報が残されているので、これまでのような解説ではなくなる。
やさしい古事記講座14 神代7代 オモダル・アヤカシコネ
http://kabu003himiko.iza.ne.jp/blog/entry/369130/
数年前(14は、2007,11,1)に古事記の通説と宇摩説を同時の書いている。「やさしい古事記講座」を読むと、通説が,どれほど酷いか、宇摩説が以下に科学的、暦的解明かが良く判るだろう。
今日で、宇摩説の「大人の古事記講座」が50回目になる。”はじめに”と、古事記の冒頭から宇摩説の歴史的・言語的解明を書き始めて、冒頭が22になった。
ここで、これまでに解説した部分の古事記の原文を載せる。
古事記本文、<冒頭22までの原文>
天地創造(?)別天津神
天地初始之時、於、高天原成神名、天之御中主神。
次、高御産巣日神。 次、神産巣日神。
此三柱神者。並、獨(独、ひとり)神成坐而、隠身也。
次、国稚如浮脂而、久羅下那州多陀用弊流之時、如葦牙因萌騰之物而、成神名、宇摩志阿斯可備比古遅神。次、天之常立神。
此二柱神。亦、獨(独、ひとり)神成坐而、隠身也。
神世七代(原文)
次成神名、国之常立神。次、豊雲野神。
此二柱神。亦、獨(独、ひとり)神成坐而、隠身也。
次、成神名、宇比地邇神。 次、妹、須比智邇神。
次、角杙神。 次、妹、活杙神
次、意富斗野地神。 次、妹、大斗乃弁神。
次、於母陀流神。 次、阿夜可志古泥神。
次、伊邪那岐神。 次、妹、伊邪那美神。
上件、自国之常立神以下、伊邪那美神以前、併称、神世七代。
古事記は、このような漢字の羅列だが、これまでの宇摩説の講座を思い出せば、漢字を眺めていても、古事記が歴史書だと、明確に判るだろう。
* なお、イザ!に最近、現代史学の古事記と日本書紀の大まかな疑問や意見が出ているので、これを使って、もう一度、何故、二冊になったのか、どう違うのかなどの謎を書く予定である。
宇摩説で説明すると、謎の全てが一気に解決する。しかも、非常に簡単で論理的である。宇摩説は史学・古事記の”コロンブスの卵”である。
<2012,127、「大人の古事記講座」50、冒頭22オモダル>