行雲流水の如く 日本語教師の独り言

30数年前、北京で中国語を学んだのが縁なのか、今度は自分が中国の若者に日本語を教える立場に。

寒風に咲く紅白の梅、そして春を待つ桜

2018-02-25 22:30:13 | 日記
納骨に出かけた霊園で梅を見つけた。まばらに、背の低い木が並んでいた。紅白の対比が、冬枯れの景色に鮮やかだった。寒風を受けながら花開く梅の精神を、中国の人々は愛した。日本人が愛する桜はまだ、かたいつぼみをつけている。だが、出番はもうすぐだ。







現実だとは言いながら、さよならだけが人生ではあまりにも切ない。地道に営みを繰り返す花たちは、いつも忘れずに姿を見せてくれる。まるで心を宿しているかのようで、愛おしい。

春節休みも終わり、間もなく新学期が始まる。ふるさとで家族と過ごした学生たちが、日記のように連日、便りを寄越してきた。母親の手作り料理、亡き父の墓参り、きょうだいたちとの再会・・・「先生のために家で作ったお酒を持って返ります」という学生もいる。みながふたたび、望郷の念に後ろ髪を引かれながら集まってくる。そして、新たな出会いも待っている。