Ｊリーグへの道について２０

　残念なニュースを聞きました。Ｊリーグを目指す「ビアンコーネ福島」が運営会社の経営破綻のために今シーズンから法人運営でなくなり、アマチュアクラブに戻ったそうです。東北社会人リーグ２部を優勝し、１部に昇格した矢先の悲報です。今日のは力作ですよ。
　　　　　　　　　　　　　　
　福島県では'95年から福島ＦＣが活躍されていましたが、その後の動きは個人的には複雑でまだよく把握できていません。福島県というのは、実は昔から中通・浜通・会津の３地域で分かれているようです。浜通はいわき市・相馬市、会津は会津若松市、中通は郡山市・福島市が中心都市ですが、経済的には郡山市、政治的には福島市のために二極分散している面もあります。
　地図を見ると、中通では県北に福島市、中央には郡山市、ちょっと南に鏡石町があります。国道49号線を西に会津若松市、東にいわき市と広い県ですね。そういう背景なので、サッカークラブの動向も私のような素人にはわかりにくいのでしょうか。

　ビアンコーネの運営会社は昨年に経営難に陥り、今年１月に設立された「バリエンテ郡山」との合併も失敗に終わり、約１８００万円の債務超過で事実上破綻したそうです。バリエンテ郡山には総監督として、あのジョージ・ウェア氏が内定しているようですが、県３部リーグからの参戦なので、先は長いですね。
ビアンコーネ福島公式ＨＰ：http://www.viancone.jp/
バリエンテ郡山公式ＨＰ：http://valiente.jp/main.html

　福島のサッカーで伝説化している福島ＦＣは郡山市が本拠地だったようです。'95年からＪＦＬでＪリーグ入りを目指しましたが'97年に解散しています。福島ＦＣがＪＦＬに参入して、出場機会の限られることとなったアマチュア選手の新たな活動先として'96年にＦＣプリメーロが結成。この年福島県では福島国体の開催年にも当たるため、チームをプロ選手を補強したＪＦＬ用のチームと、国体に向けて強化するこのアマチュア主体のチームの２班に編成していた経緯があったようです。
ＦＣプリメーロ公式ＨＰ：http://fukushimaprimeiro.com/

　福島県では福島ＦＣの解散以降、Ｊを目指そうとしているチームがなかったが、'02年にＪリーグを目指す団体である「福島夢集団」を立ち上げる。'04年に自らクラブチーム「ユンカース」を設立、'07年より東北２部・ＦＣペラーダ福島の譲渡を受けＪリーグ参戦へ向け本格始動。 FCペラーダ福島はトップチーム、ユンカースをサテライトチームとすることとされました。
　昨年、ホームタウンでもある福島市の支援も受けて、Ｊリーグ準加盟を申請したが、加盟は認められず。今年、福島ユナイテッドＦＣに改称。
福島ユナイテッドＦＣ（ペラーダ福島）公式ＨＰ：http://fukushimaprimeiro.com/

　そして、福島県でも太平洋側の常磐線沿いのいわき市にも、Ｊを目指す動きが。運営母体は'03年に設立されたＮＰＯ法人の「いわきクラブ」。県３部のチームですが、Ｊリーグ百年構想を意識したクラブ作りをされており、ここが一番総合型地域ＳＣを目指しているイメージが強いです。下部組織をすでに保有し、スキーチームもあるとか。ＳＰアドバイザーとして、あのエンゲルス氏が就いているとか。
いわきアビラーション公式ＨＰ：http://www.iwaki-club.net/

クラブ別に整理してみました。簡単にしているのでよく確認して下さい。詳しくは各公式ＨＰをご覧下さい。
・ＦＣプリメーロ（鏡石町・東北１部３位）：現在福島ＦＣでかつてプレーしていたアマチュア選手（1995年の国体用チームの大半が所属）を中心に結成され、将来のＪＦＬ参戦を目指している。
・ビアンコーネ福島（郡山市・東北２部→１部）：ノーザンピークス郡山（県１部）→ビアンコーネ福島
・福島ユナイテッドＦＣ（福島市・東北２部）：ペラーダ福島設立→福島夢集団結成→ユンカース結成→ペラーダ譲渡、Ｊ準加盟申請したが認められず→福島ユナイテッドＦＣへ名称変更。
・いわきアビラーション（いわき市・県３部）：Ｊリーグに参入できるチームの育成
・バリエンテ郡山（郡山市・県３部）：'07年に結成。県３部西に参戦予定。

　宮城の他にも山形、秋田、そして岩手といい、東北は熱いですね。夢集団やユンカースは前から知ってはいました。確かユンカースはドイツの爆撃機の名前が由来だったと思います。
　あと、余談ですが、東京在住時代に東北出張に行った時に仙台駅でブランメル仙台（現ベガルタ仙台）のステッカーを買いました（まだあります）。その流れで福島駅に降りた時に、福島ＦＣのグッズないかなと探した事があります。雪の降る中駅のまわりをウロウロしましたが、なかったです（笑）。懐かしい。