リスペクトコラムです。
少し前に流れたニュースでちょっと気になっていました。単なる初代チェアマンの退任だけはなく、文春砲でリーグの巨額赤字という事が言われていたからです。Tリーグ初代チェアマンの松下氏は初代プロ選手の有名オリンピアンで、まさに卓球界のカリスマのような存在。Tリーグはその松下チェアマンの肝入りでできたようなプロリーグでした。まずは電撃退任報道です。
【Tリーグの松下チェアマンが退任を正式表明。「完全燃焼。今となってはいい思い出しかない」】
〔日本卓球協会との連携強化へ向け後進にバトンタッチ〕
「卓球Tリーグの松下浩二チェアマンが6月22日、正式にチェアマンを退任することを表明した。松下氏については6月17日に一部メディアで退任の意向であることが報道されていた。この日、Tリーグでは理事会を開催し新理事候補を選出。7月8日の社員総会で承認された後、理事の互選で新たなチェアマンが決定する。」
松下氏は現役時は日本初のプロ卓球選手として活躍。4度のオリンピック出場を果たし、日本人選手として初めてブンデスリーガでもプレーした。2009年の引退後、日本卓球協会の理事に就任。2017年にはTリーグの専務理事に就任し、リーグ発足に尽力。2018年7月に初代チェアマンに就任した。」
〔今後は新しいポストでTリーグを応援〕
「松下氏の今後については7月8日に開催される社員総会で決定されるのだが「新しいポストを作っていただき、そこで応援していくという形になると思う」と話した。」
引用:TOKYO HEADLINE
この報道ではどちらかといえばポジティブな捉え方でした。しかし、よく考えたら構想10年とはいえ、プロリーグ開幕の2年で退任というのも中途半端。別に任期満了とも書かれていない。普通はBリーグのように後継者の名前は自然と露出してくるものですが、Tリーグに関しては協会の方が兼任するという話くらいでポスト松下の名前が出てきません。そんな中での文春砲でした。
【億単位の赤字……卓球「Tリーグ」松下浩二チェアマン“電撃退任”の真相】
「(松下氏は)現役時代から10年以上、『日本にプロリーグを』と構想してきた。『「世界一のリーグ」「地域密着」を旗印に、参加チームの募集や協賛スポンサー獲得に奔走。張本智和や平野美宇などの人気選手の加入も実現させた』(同前)念願が叶い、2018年10月、男女各4チームが参加して新リーグが開幕。だが、松下氏の存在はあまりに大きくなりすぎた。
Tリーグの経営事情に詳しい卓球関係者が明かす。
『松下さんの培ってきた人脈や、情熱にほだされ、集まったスポンサーもいたのは事実です。ただ、周りにイエスマンしかおらず、その個人的な付き合いで、雇用契約やサービス契約が繰り返し行われていました』経営実態も“どんぶり勘定”だったという。」
〔初年度から5億円以上の赤字……Tリーグ経営の実態〕
「『当初はまともな財務諸表も作成せず、リーグの予算規模では到底賄えない競技運営を行っていた。1億円以上を費やした両国国技館でのリーグ開幕戦だけでなく、1試合の運営費も800万円近かった。結果、初年度から5億円以上の赤字に陥っていたのです。やがてプロモーションやチケット販売も各チームに丸投げ状態になっていった』(同前)
加えて東京五輪とも、うまくリンクできなかった。
『女子のエース、伊藤美誠が当初から不参加だったように、リーグ自体は五輪の代表選考とは無関係。2季目の今季は五輪選考レースと重なることで有名選手の出場が減少し、1試合の平均観客数は1000人を割り込んでしまった』(前出・記者) 最終的にはコロナの影響により、シーズン途中でリーグは打ち切りに。
『試合をすればするほど赤字が膨らんでいたので、(打ち切りは)傷口を広げずに済んだのかもしれません。それでも負債は数億円単位で残っている。もしTリーグが破綻すれば、今後、卓球のプロリーグ立ち上げは二度とできない。結局、松下氏は経営難の責任を取る形で退任となったのです』(前出・関係者)」
引用:文春オンライン
確か1年前に次のシーズンはもう2チーム増える予定と聞いていたが、どこかのタイミングでこれは流れたと聞きました。なるほど、巨額赤字が原因ですかと。イエスマンしかいないレジェンド経営者だった訳ですね。例えば、三浦カズ選手がチェアマンになって、あれやろう、これやろうと積極的に進めていけば同じような事になっていたかもしれません。松下チェアマンは優れた卓球選手で、カリスマ性のある理事長だったかもしれませんが、優秀な経営者では無かったようですね。次のチェアマンはぜひ経営感覚の優れた方がいいと思います。Bリーグの島田チェアマンのように、と書いていたら次の人が決まりました。
【Tリーグ新理事長に日本卓球協会の星野専務理事就任】
〔Tリーグ発展へ協会との連携強化〕
「卓球のTリーグが7月8日、社員総会及び理事会を開き、新理事を選出。新理事長に日本卓球協会の専務理事を務める星野一朗氏が就任した。初代の理事長でチェアマンを務めた松下浩二氏はこの日で正式に退任。今後は新設された「アンバサダー」としてTリーグを側面から支援していく。アンバサダーには福原愛前理事も就任した。」
「今シーズンの2020-2021年シーズンについては松下前チェアマンが目指していた11月開幕に向け準備を進めているとしたが、コロナ禍における屋内競技での感染リスクなどを考慮し無観客での開催もあるとした。また来シーズンには男女ともに2チームずつ増やし合わせて12チームにするという構想も明かした。」
引用:TOKYO HEADLINE
噂通りの協会人事でしたね。この星野新チェアマンは経営力はあるのでしょうか。さらに巨額赤字を上乗せする恐れはないのでしょうか。ネットで調べても協会以外の勤務歴が出てきません。ちょっと不安かな。日本協会の常勤理事がプロリーグのトップになるというのは、いくら連携強化でもいびつに思えます。
他の競技でもそういうのを過去に観た事がありますが、余り成功例は観た覚えがありません。一つだけいい情報もありました。2021~22年シーズンから各6チームに増やして開催することを目指すそうです。確定ではないのか。まぁもう2チーム増えたら、新チェアマンは成功した思う他ないですね。
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers
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