定年 再就職とシネマの日々(旧かんちゃんSr.のオヤジな日々)

あと3年で70の大台です。再雇用の職場も定年、パート仕事をしています。映画と写真を愛しているオヤジです。

ちょっと思い出しただけ(公開初日)

2022年02月11日 21時09分00秒 | 日記
タクシードライバー役 伊藤沙莉はもはや、演技力がどうのという次元ではない。全てがアドリブと思えるほどの天然感。
相手役は池松壮亮、甘えん坊キャラの延長線と言えるかもの、恋人の真っ直ぐな思いに、なかなか応じられない慎重男子を演じる。
ジム・ジャームッシュ監督『ナイト・オン・ザ・プラネット』(原題:
Night on Earth)へのオマージュに徹した作品。

舞台は高円寺、ダンサー役の池松が座・高円寺のステージで踊る。ストーリー全体の空気感はやはり池松が出演した『夜空はいつでも最高密度の青色だ』に似ている。

出演者の男優だけ挙げれば、成田凌、渋川清彦、篠原篤、老タクシードライバーに鈴木慶一(元ムーンライダース)。極めつきは永瀬正敏、ジャームッシュ監督お気に入りの役者だ。本作でも『パターソン』で演じた日本の詩人の雰囲気そのままに。俳優を見渡すとインディーズ作品のノリでもあります。

テーマ曲はクリープハイプ。登場場面は多くないが、尾崎世界観が出演し、その時々の主人公2人の距離感を、観る者に認識させる役割を演じている。

かんちゃん日常観好みの作品である。ダンサーの自宅壁に、本場の『Night on Earth』のポスターがあるのが印象的であった。さりげなし。