かめのまちづくり

焼津でまちづくりについて勉強しています。私がまちづくりについて調べたこと、考えたこと、みんな読んでね(^^♪

イベント「ねぎ尽くしの会 中新田の地ねぎを食べつくそう!」を振り返ります! 5

2019年11月15日 | 在来作物
ほととぎす漬を地元の食材でためしに作ってみようという話が出た時に、私はこれが瓜を広げる突破口になるのではと思いました。
ほととぎす漬を知らない方はこちらをどうぞ!
絶えてしまった地元の漬物を、風前の灯の身の上にある瓜で復活させる。
何とも魅力のある話です。ほととぎす漬復活のメンバーの中に農家さんがおり、瓜を育ててくれることにはなっていたのですが、他の方にもお声を掛けてみようと思ったのです。

実際に材料となる瓜はとても瑞々しいフルーツのようで魅力的ですし、ほととぎす漬は一度食べたら忘れられない味。またストーリーも面白い。この話を聞いて瓜を作ってみたいという方も出てくるのではと考えたのです。

そこで、農家さんを対象に種の譲渡を目的とした今回のようなイベントを開きました。あまり行き届いた広報ができない中、数名の方が「作ってみたい」と名乗りを上げて参加してくれました。

ただ、在来作物の知識を全く知らないまま譲渡するわけにはいきません。
種の行方が分からなくなってしまったり失ってしまっては困る。また、作り続けていただかなければ意味がない。
「在来作物は地域の宝です。一度失ってしまったら取り戻すことはできない。」という話を酸っぱくなるほどすると及び腰になった方あり。
また結局植えなかったという方あり。
何年かはやったが辞めてしまった方あり。

貴重であるから託された側は気が重くなるという側面もある。
面白そうだと思ったけれど、やる気が失せてしまった、そもそも忘れてしまったというのもあるかもしれない。
また、一度始めてみたものの、事情があり続けられなくなってしまったという方もいる。

なかなか「地域の宝」だと言ってみても定着することは難しいのだなあと気が重くなるやらがっくりするやら腹立たしいやら…
あの貴重な種を無駄にしてしまった…

静岡市の在来作物仲間と情報交換をしたときにやはり、貴重な種を植え忘れてしまったという話やまた保全のお手伝いをしていたグループが突然手伝いをやめたいと申し出てきたといった事例を話してくれました。

先日、在来作物を作る農家さんのところでそんな話をしたら、
「そりゃあそうだよ、思い入れがないもん」という返事がかえって来ました。

ああやっぱり

お母様から引き継いだ。
その味が大好きだから。
長く作り続けてきたから。
理由はまちまちですが、在来作物をもともと作っていた農家さんは、その作物を作るのがどんなに面倒くさかろうが作物として売りづらい物であろうがそれを作り続けるだけの強い理由を持っているのです。

ですが新しい農家さんとしてみれば、絶滅寸前だとか、約束を守れだとか面倒くさいだけの作物の上、海のものとも山のものとも分からない物に苦労するだけの理由はないわけです。

私は、在来作物を引き継いでもらうためには、作り続けるだけのモチベーションが農家さんに必要だと常々思っていました。

じゃあそのモチベーションって何なんだろう…

本当にいろいろ考えて、一周まわって一番大切なのはその作物のファンになってもらうことじゃないかと思ったのです。長くなりましたが、これが今回のイベントの要です。

                             続く






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