かめのまちづくり

焼津でまちづくりについて勉強しています。私がまちづくりについて調べたこと、考えたこと、みんな読んでね(^^♪

イベントは、在来作物で決まり!

2013年09月29日 | 日記

昨日は、つる屋の会議でした。11月のイベントに向け、遅ればせながらやっと始動です。

今年は私が「在来作物、在来作物」と取りつかれたように言っていたので、焼津の在来作物を扱ってみたらどうだろうという意見がメンバーから出て、じゃあ、その路線がよかろうということになりました。

「でも、まず在来ってなに?ってところからだよねえ…」

しかし、メンバーから色々意見が出ましたが、あまり好意的なものではなく(笑)

「なんだか固そうだよね」そうね、肥料を十分やっているものばかりじゃないし、元来野菜って今みたいにみずみずしいものじゃないのが多かったし…

「地元のものってイメージ」そうね、確かに地元で作られてるんだからね。

「あんまりありがたい感じはしないね。」そうね、好き好きですから…

う~ん、だめじゃん…っと思っていたところに、素敵な意見が!!

「ストーリーがあると違うよね!」「ありがたみも違ってくるしね」

そうか!目からうろこでした。私が農家さんを訪ねるのが好きなのは、新鮮な野菜や果物が手に入るからということもあるのですが、もっと楽しいのは、その農作物が、どんな方法で、どんな思いで、誰が作っているのかということを聴けるからです。

じっくり聞いてみると、なぜ、その味にたどりつけたのかというのも分かりますし、なによりその人の作るものに愛着も湧きます。

そういえば、以前、知り合いの農家さんが、今の市場では、その農作物がどんな品種なのかは問われるが、一体だれがどんなふうに作っているのかまでは知ろうとしないと、口惜しそうに話していらっしゃいました。

作っている人たち、それぞれに工夫があり、思いがあり、だからこそ、作った人によって、農作物は違うんです。今の、誰が作ったのか分からないような流通方法では、それは分からないし、興味も持たないのは仕方のないことなのですが…。

私が面白いと思っていることを、同じように面白いと思ってくれる人がいるんだということが分かって、ちょっと興奮してしまいました。早速、イベントで扱える在来作物については、その作物のストーリーが分かるようなプリントを配布するよう、決めました!

さて、一夜明けて大展開!

稲垣先生から、この間見に行った小浜の白うりを仕事場の農場で作ってみるので、種をもらいたいとの打診、それから、お知り合いのレストランで、大井川の生姜を扱ってみたいのだがとの打診ををもらいました!!なんだか、テンションが上がりっぱなし!それぞれの農家さん宅へお礼かねがね、お願いやら、ご報告やら。もしかしたら、農家さんは、無理を飲んでくれたのかもしれませんが、快く、OKをいただきました!!なんだか自分のことのようにうれしくなりました。

もう一つの農家さんでは、先生に便乗して里芋を買っちゃったし!!

それにしても、稲垣先生のスピードにはほんとにびっくりします!鉄は熱いうちに打てじゃないですが、このスピード感は見習っていかなければと、心に決めました!

今日の夕食は、かぎりなく焼津産です!

焼津産ナスの炒め煮。くたくたに煮た、トロトロのナス、好きなんですよね。焼津産小松菜の胡麻和え、焼津産の卵焼き!

極めつけは、買ったばかりの在来の里芋。蒸かした里芋、好きなんですよね!これがむっちりしておいしいこと!!パラパラっとかけたごま塩で、ほんのりした甘さが引き立ちます!

それからごはんは…お米は残念ながら他県のものですが、在来の生姜と焼津産の桜エビの炊き込みご飯!生姜のさわやかな辛みがピリッと来て、あとからじんわりと桜エビのうまみが広がります!

ああ、焼津に生まれてよかった!と思える瞬間でした(大げさだと笑わないでね!)!

 

 

 

 


在来作物!!

2013年09月27日 | 日記

今年、「プロジェクトZ 在来作物を楽しむ会」という会に入れていただきました。

今は、家庭菜園でも、また農業でも、苗や種を毎年買うのが当たり前。一代限りですが、品質も、比較的簡単に、同じ味、同じ大きさのものが採れます。これは素晴らしこと。

昔は、毎年農作物から種を採ったりしなければならず(自然に生えてくるものもありますが)、面倒だし、形も不揃い、味もまちまち、採れる時期もまばらで、おまけに病気に弱かったそうで。農家さんにとっては、本当に厄介だったろうと思います。でも、それだけに、その土地その土地で、個性的な、面白い野菜が採れていたんだとか。

このように、その土地その土地で生まれた、独特な性質をもつ品種を在来作物と言います。人によっては、味が格段に上!とおっしゃる方もいて・・・

「今ではほとんど残っていない貴重品!」だと聞くと、食べてみたいですよね(笑)!!昔、どんなものが食卓に上がっていたのかも興味があるし!!

この貴重な品種を守りながら楽しむという活動、小さなブームとなっています。

今日は、このプロジェクトZの稲垣先生に同行させていたき、焼津の在来作物を調べてきました!

焼津市大富の農家さんのお宅では、里芋を見せていただきました。 ねっとり系のおいしいお芋だとか。

このお芋は、80年前くらいからあったのではないか。親が大切に育ててきたもので、絶やしてはいけないと、一生懸命守っているとのこと。

昔、ご自分が生まれた豊田では、お月見におだんごと、里芋をお供えしてたもの。また、この辺りでは見られなかったが、三右衛門新田では、秋にみんなで芋煮をするのが習慣だったとおっしゃってました。この辺一帯は、広く里芋の産地だったのでは?と想像されます。

里芋は、じめじめした土を好む。田んぼ土で育てると、いいものができるのだそうで、大富では、水をはった田んぼに里芋を植え、その後水を抜くというやり方をしていたところも多かったとか。

私は、里芋の茎を乾燥させた、「ずいき」が大好きなのですが、これは、赤い茎の種で、実がごりごりとしておいしくなく、逆に、この農家さんで育てているような、青い茎の種は、芋がおいしいが、茎をずいきにするとえごいということを、今回初めて聞きました。

このお宅では、らっきょうや分葱も、昔からの種を採り続けているのだそうで、幸先のいいスタートになりました。

 

分葱を自分で育ててごらんと、いただきました。古くからのものだと思うと、感激!

次は、小浜の農家さんに白うりを見せてもらいに行ってきました。

このお宅は、昔はお茶とみかんを主にやっていやのだとか。4月にお茶の収穫が終わってからは(焼津の物は、早くに収穫できたんだそうですよ!!驚き!)茨城、福島、九州にお茶栽培の指導にまわったそうです。あまり知らなかったことですが、焼津のお茶って、質が良かったんでしょうね。他に、畑もあり、戦後まで三島人参のような長~い品種も扱ってたんですって!それも食べてみたかったなあ。

白うりは、まくわ瓜の類で、大きくなると果物のようなよい香りがします。

88歳のこの農家さんのご両親がどこかから種をもらってきたとおっしゃってましたから、すごく古いものだろうと想像できます。この辺りで作られる、ラグビー型のものではなく、丸い形。

比べてみると、一目瞭然でしょ?先生が、この辺りじゃ、こんな丸い形見たことない!!と嬉しそうにおっしゃってました。

我が家に行商に来てくれていたので、わたしにとっては懐かしの味!「あんたのおばあちゃんは、必ずこの丸い形のものを指定してきたんだよ」と笑ってました。

柔らかく、歯ごたえがいいこの白うり。近所の農家さんも種を欲しがるほどだったとか。肥料がきれると、苦みが出るんだとおっしゃってましたが、この苦みもまたおいしいんだ!!!ぬか漬け、うりもみが最高!!

最後は、大井川の農家さんへ生姜を見に行きました!

いつから植えられていたか分からないが、70年くらい昔のもではないかとのこと。砂地のような土質。「葉の先が枯れてしまって…」とおっしゃっていたが、砂地が水を保てないからかしら。今年は雨が少なかったから…

種(可食部のこと)を保存しておいて、次の年にまた植えるのだとか。近所の人が、おいしいのでこの種を分けてほしいともらいにくるんだとおっしゃってました。

帰りにたくさんお土産でいただいて、感激!!少し離れたところからでも、よい香りがふんわりと漂います。

あまりにたくさんだったので、先生は知り合いのレストランへおすそ分けしてきたんだそうで。「ジンジャーエールにしてみます!」とおっしゃっていたとか。自家製のジンジャーエール…飲んでみたい!!私の食卓にも、味噌といっしょに並びました。こぶりの葉生姜。香りがすごくよく、がつんと辛かった!明日は、生姜ごはんになる予定です!!

先に書いたように、今は在来作物をみかけることはほとんどありません。だから、「焼津みたいな、海に近いところに、こんなに古い種が残っているとは思わなかった!」と先生も喜んでらっしゃいました。

在来作物。

途絶えてほしくないとは思うのですが、これで有名になって、増産するために肥料をやりすぎたりすると、味が全く変わってしまっておいしくないんだそうです。だから、広めるのも難しい。

でもね、知っている人だけが、その土地で味わえるなんて、すごく素敵じゃなんですか!そういう意味では、地元の大きな武器になると思うんですよ!!

ですから、これらが買える場所は、お教えできませんが、いずれ、つる屋のイベントで使えればいいなあとひそかにたくらむ私でした。