かめのまちづくり

焼津でまちづくりについて勉強しています。私がまちづくりについて調べたこと、考えたこと、みんな読んでね(^^♪

杉山白うりのお里帰り

2016年09月23日 | ほととぎす

以前このブログでご紹介しましたが、チームほととぎすでは2種類の白うり(いずれも焼津の在来作物)で地元産のほととぎす作りを試みています。
その一つが杉山白うりです。

数年前までほととぎす漬を漬けていた焼酎屋さんでお話をうかがっていた時のこと。
昔ほととぎす漬に使っていたのは、東益津のあたりで作られていた「杉山」という品種の随分大きな白うりだった。

「杉山」という品種、私にとっては初めての名前。しかしネットで検索してもこの品種については出てきません。
稲垣先生に相談すると、「多分地域でほんの少ししか作られていない品種ではないか。もしかしたら既に絶えているのでは」という回答が返ってきました。でも、せっかくほととぎす漬に関わったからには、この品種、見つけてみたいじゃないですか!

それから半年。
農家さんのつてをたどり、種苗屋を周り、壁になんどもぶつかりながら、ついに知り合いの農家さんのお宅で、種と、そして(なんと!!)杉山白うりを開発した種苗屋さんの情報までたどり着くことができました!!

種苗屋さんは店をたたんでおり残念ながら品種改良者の方はすでに他界していましたが、そのお宅のお嫁さんにお話を聞くことができました。

今も畑が残るその地域にあった種苗屋は、だれもが欲しいと思う良質な苗や種が豊富に揃う人気店だったそうです。
店主の杉山さんはとても几帳面な方で、少しの畝の曲がりも許さなかったとか。
その几帳面さが良質な苗や種を作る原動力だったのでしょう。
畑の片隅で作られた杉山白うり。
時代は昭和30年代後半。
まだまだ技術も進んでいなかったその時代の品種の改良は、きっと気も遠くなるくらい大変だったに違いありません。それでも、意を決して挑んだ末にできた白うりの種は人気を博し、焼津だけでなく静岡県の広範囲で扱われたそうです。

育てやすく、さわやかな味、歯触りの良い白うり。実現には至らなかったものの、特許の取得を勧められたほど。

「いつか自分が誇れるものを」
そんな思いを抱いていた杉山さんにとって、まさに夢の叶った瞬間でした。

その後も長きにわたって皆から愛された白うりでしたが、残念ながら後継者が若くして亡くなってしまったため、姿を消すこととなりました。

しかしこの白うりは運がよかった。市内にこの白うりの熱狂的なファンがいたのです!
販売中止後種を取り続けてくれたお蔭で、細々とではありますが現在まで生き残ることができました!

今年、チームほととぎすでこの白うりを栽培。

大坂農園さんが育てた杉山白うり。植えたのは僅か数本でしたが、まあ元気がよかったこと。

初めて作った白うりです。全てが試行錯誤。
でも、無事に白うりを収穫することができました!

左が私たちが普段見かける白うりのサイズ。右がほととぎす漬に漬けたもの。びっくりするほど大きなサイズ!

この白うりをエダバさんが酒がすで漬けました!

酒がすは、チームほととぎすのメンバーでもある大塚さんの酒米を使った志太泉の「誉富士」

 

少し前に食べさせてもらった酒がす漬けは、ほんのりと若草色が残っています。まだ塩気が残っていましたが、香りと味は抜群!

今年の試みとして、奈良漬ではなくこの酒がす漬けをほととぎす漬にします!

実は、去年からミスターほととぎすに「若漬け(軽く酒がすに漬けたもの)をほととぎす漬に使った方が絶対に白うりが活きる!」と言われてきたんですが、イマイチぴんとこなくって…

 

この間、初めてニューバージョンのほととぎす漬を食べてきました。見た目こそ前と変わりませんが食べてびっくり!
ふんわりとした酒粕の香りがとても上品で軽やか!今までのほととぎすもとてもおいしかったけど、なんだか泥臭く感じてしまうほど。「これはまるで別物!」という印象を持ちました!

食感の面などまた次回考えたいところですが、こうなるのね。さすがミスターほととぎす!これから益々ほととぎすの活動も面白くなりそうです!

そして

今年育てた白うりから、大坂農園さんに種を採ってもらいました。その種が今日、杉山さんのお宅へ里帰り。

「もう義父の白うりには二度と出会えないと思っていたけど、こうして我が家に戻って来てくれたのね。」ととても喜んで下さいました。
在来作物自体が貴重で大切なものであるということは重々分かっていましたが、ある人にとってはそれは大切な「今は亡き人の思い出」となるのだと感じました。

この種がまた、来年無事に芽吹くことを祈って。

さて、

エダバさんのニューバージョンのほととぎす漬、食べてみたくありませんか?
もちろん食べられます!
今までとは違う、1UPしたほととぎす漬、ぜひお楽しみください!
また、辛子と紫蘇で包んでしまう前のものも食べてみたい!という方は「杉山白うりの酒がす漬けを」とお申し付け下さいね!

ほととぎす漬はご用意できないこともあります。
お店に問い合わせてからお越しください!
おもひで横丁 藤枝市場〜    
    静岡県藤枝市駅前2-8-2 沖ビル1F      
    054-646-8877

 

 


 


イベント準備中です!イベント、定員に達しました。

2016年09月19日 | 手作り

菜種油を使ったイベントを企画。参加者を募集中です。

現在色々準備中!
今日は、油を搾るところを見たくて、お友達にデモンストレーションしてもらいました!
タラタラとこぼれてくる油を見るのは本当に面白かったです!


我ながら面白い企画ができたと思います!興味のある方はぜひご参加ください!

1【満員御礼】

焼津の菜種が照らす夜
知っているようで知らない焼津の話 

このイベントは、定員に達しましたので、応募を打ち切らせていただきます。
お申込みいただいた方、ありがとうございます。当日お会いできるのを楽しみにしております!


世界でたった一軒だけの農家さんが守っているお米・江戸時代から旅人に愛されていた漬物・地元で作られる油・北原白秋が関わって出来た唄。
「そういえばどこかで聞いたことがあるけれど、実はすごいものだった!」っていうものが焼津にもたくさんあります!そんな四方山話を聞きに来ませんか?昔ながらの菜種油の灯りを灯してお待ちしております!

 日時           平成28年10月8日(土)19:00~

 場所           常照寺 焼津市城之腰138 浜通りのお寺です。

 駐車場        有 お寺の駐車場をお使いください。

 参加費          1,000円

 定員           30名(空きがあれば当日参加も可能です。下記にご連絡下さい。)

※special guest
 
横江誠人(三味線) 青野みちの(唄・お話) 

今回は、「焼津おんぱれ」など各イベントに引っ張りだこのお二人をお迎えして、焼津ならではの昔話と唄をご披露いただくと共に、それにまつわる楽しいお話をご披露いただきます!

どんなお話を聞けるのかは、当日のお・た・の・し・み!

 

申し込み・連絡先

食育サークルつる屋 清水玲子宛て
携帯  090-5867-7516  
メール torobako2010@yahoo.co.jp

※  お申し込みの際に下記をお伝えください。
① お名前 ② 連絡先

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準備イベントについてのお知らせです! 同時にこちらも楽しみませんか?

ワークショップ ランプシェードを作ろう!【こちらへの申し込みはうち切りました!】

柔らかな灯りを彩るランプシェードを一緒に作りませんか?

  家にあるもので作る、簡単なオイルランプの作り方も、当日こっそりお教えします!

  内容 〈座学〉農家さんと油の話、ランプシェードの作り方 〈実習〉ランプシェード作成 

日時           平成28年10月1日(土)13:30~ 
場所           焼津市市民活動交流センター「くるさ~」 焼津市本町4丁目14-13(ときめきホール内)
参加費          1,000円
定員           10名  (空きがあれば当日参加も可能です。下記にご連絡下さい。)
 持ち物   カッター・彫刻刀など、紙を切り抜くことができるもの

※ お申し込みは、上記 つる屋 清水まで
※ 作品について:許可がいただける作品については、イベント当日、飾らせていただきます。破損しない物については返還は可能です。相談させてください。

※ 食育サークルつる屋とは

 「地元のおいしい野菜を食べよう!」を合言葉に地元の農家さんを応援するするサークル。
お料理教室開催・静大教授と連携しての焼津の在来作物の調査等