絵話塾だより

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2018年4月4日(水)絵本わくわくコース・高科正信先生の授業内容

2018-04-05 14:07:04 | 絵本わくわく塾
高科正信先生、今期では最後の授業です。

高科先生は、日々の出来事や感じたこと、常に思っていることなどを、授業の始めにお話されます。
この雑談こそが創作の根っこになるもので、授業のテーマ以外の話も皆さんに伝えていきたいとお話されました。
今日も少しお話を。
4月に入り、いろんな鳥がやってきて鳴き始めます。
鶯はオスしか鳴かないのだそう。
一室にオス二羽を置いておくと、先に鳴いた鶯がいるともう一羽は鳴かないのだそうです。
縄張り争いに負けたのですね。
児童文学作家の皿海達哉さんが「私は鳴かない鶯の物語を書きたい」というコメントを書いていたのを見て、
私も皿海達哉さんのような児童文学作家になりたいと、高科先生は思ったそうです。

本日のテーマは「めでたい絵本」最後にふさわしいテーマですね!

めでたくたバカバカしい、そして気持ちがおおらかになる
絵本を紹介していただきました。




・『クマのプーさん』    A・A・ミルン 作  E・H・シェパード 絵 1926年
・『のまどくん』      片山健  文溪堂  2010年
 子どもでいる時間は短い。また、大人になってから自分の中に眠っている子どもの部分を大事にするんだよと、作者は伝えています。



・『ふゆめがっしょうだん』  長新太 文  富成忠夫・茂木透 写真  福音館書店 1990年
・『いちにちにへんとおるバス』 中川正文 作 梶山俊夫 絵 ひかりのくに 1987年
大人はこうではいけない、正しく生きないといけないと、子どもに対して強要してしまいますが、肩の力は抜いていいんだよ、正しくなくていいんだよと思える絵本です。





『イカタコつるつる』 長新太  講談社  2004年
バカバカしくて絵本はいいのだ!と、思わせるナンセンス絵本です。

最後に高科先生からアドバイス。
皆さんの課題を見ていると、最後はいいお話にしたがりますが、そうでなくていいのです。
ナンセンスなお話が書けるようになったら何でも書くことができると思います。

日々、あっと思う一文一語の出会ったら「はの引き出し」に閉まっておきます。
言葉だけではなく、場面や風景もそうです。アイデアになるものは、大事に閉まっておいてくださいね。

井上ひさしさんの言葉
「むずしいことをやさしく やさしいことをふかく 
 ふかいことをゆかいに ゆかいなことをまじめに書くこと」

素敵な言葉ですね。
高科先生、沢山大切なことを伝えていただき、一年間ありがとうございました。
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