絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2024年2月14日(水)絵本わくわくコース・太田朋先生の授業内容

2024-02-15 18:21:23 | 絵本わくわく塾

太田朋先生の2回目授業は、課題「しりとり絵本」の発表と、プラ版画の制作をしました。

今回は先にプラ版画のワークショップをしました。

用意していたハガキサイズの下絵の上にプラ版を置いて、コンパスなど先の尖ったもので線を削っていきます。

印刷をすると反転してしまうので、文字を入れる場合は気を付けてくださいね。

線を濃く出したい方は、しっかり削ってくださいね。

 

版が完成しましたら削った面に、縦 横 斜めとインクを載せてローラーで丁寧伸ばしていきます。

 

削った溝にインクが入っているのを確認して、寒冷紗で拭き取っていきます。

拭き取る具合でインクの濃淡が出ますので、調節してくださいね。

 

ではプレスしていきましょう。

プラ版にハガキを載せて、プレス機のハンドルを回します。

今回は、赤・青・黒の3色です。

どんな仕上がりか楽しみですね。

色のぼかし具合が、きれいに出ています。

インクの拭き取り具合で、それぞれの印象が違っていいですね。

 

少し休憩をしてから、

後半は課題の「しりとり絵本」の発表をしました。

「四国八十八カ所しりとりめぐり」は、ガイドブックのような仕上がりでした。

 

見開きのページでは、太陽と雲がページの両端に少し見えてるのですが、広げると中心に太陽が丸く現れます。構図を考えられた作品でした。

 

お祭りの出店がしりとりになっていますが、周りの光景が細かく表現されていて、絵本のような作品。

 

広げると1枚の絵になっていて、見開きで見ているより迫力もあり、伝えたいことが伝わってきます。

 

次回の課題の説明を聞きました。

「エピソード絵本」です。

自分のエピソードを絵本にしてきてください。

子どもの頃のエピソードや今思っていること、これからのこと、仕事や家族に対して思うことなど、一冊の絵本に仕上げてきてください。

ページ数、大きさ、画材は自由です。

 

どんなエピソードを絵本にしてくるのか楽しみにしています。

 

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【絵話塾のガイダンス】

入塾を考えている方は絵話塾までご連絡ください。
よろしくお願いいたします。

興味のある方・受講を考えている方でしたら誰でも参加できます。

ガイダンスの参加者は、各回5名まで。

受講に関して不安なことや迷っていることなど、どんな些細なこともお気軽にご相談ください。

2月 17日(土)   14:00〜 18:00〜 

  18日(日)   14:00〜 18:00〜 

  24日(土)   14:00〜

  25日(日)   14:00〜 18:00~

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2024年1月28日(日)31日(水)はやしますみ先生の授業内容

2024-02-01 14:55:08 | 絵本わくわく塾

一月最後の絵本ゆっくりコース・絵本わくわくコースは、はやしますみ先生の授業でした。

今回まとめてアップさせていただきますね。

 

本日は、初めてダミーを発表する日です。

皆さん、少し緊張していますね。

 

1人ずつ前に出て発表していきます。

他の方は感想を書き、最後に本人に渡します。

感想を書くルールがあります。

・リスペクトを持って感想を言う

・その作品の良いところを見つけよう

・「自分ならこうする」は、作品作りの邪魔になるかもしれないので注意

・ネガティブなことは、できるかぎり具体的にコンパクトに

・ネガティブなことを書いたら、それを上回るポジティブなことも書く

感想を書く勉強にもなります。

では発表していきましょう。

 

実際にあった出来事を絵本にされていたり、旅日記のような絵本を作られている方もいました。

決まり文句が語尾に続くなど、読んでいてリズムがいいのはいいですね。

絵だけで伝わるシーンは、文章はなくてもいいので、文章の多い絵本は、絵で語れるように文章を調整してください。

奇想天外な話は、読者が「えっ?どうなったの?」って、ならないよう安心して見られるように。

いろいろな角度からのアドバイスがあり、今後の絵本作りに大切なことを教わりました。

 

皆さんが書いた感想も作者に渡しますので、これからの制作への励みになりますね。

皆さんからいただいた感想を読んでみて、自分が伝えたいことについて何も書かれていなかったら、伝えきれていないということです。

その場合は、もう一度 練り直した方がいいですね。

絵本を完成させるのが目標ですが、「直す力」を付けていってください。

直し方のコツとして、キャッチコピーを付けてみる。

例えば 「この絵本は、小さな幸せを見つける物語」 という感じです。

ぜひ、やってみてくださいね。

 

絵本ゆっくりコースは、ダミー発表発表の後、

先生が使用している画材の紹介をしながらデモンストレーションしてくださいました。

はやし先生が実際に使っている画材を持って来てくださいました。

紙はアルシュという水彩紙でA3サイズだと700円ほどするのだそうです。

 

今回は本格的に水張りをしないで簡単に出来る方法を教えていただきました。

ベニヤ板に水張りテープで四方を固定します。

描きたいサイズの大きさに切り取ったマットを作って、サイズの印をしておきます。

はやし先生は、鉛筆などで下書きをしないで、薄い色でアタリをとる作業をされます。

 

実際に生徒のみなさんにも画材の質感や描き心地を体感させていただけました。

 

絵本わくわくコースでは、ページネーションのワークショップをしました。

ページネーションとは、ページの割り振りのことを言います。

 

その前に「絵本の面白さって、何?」という問いに答えていきました。

・めくる楽しさ ・声に出して読む楽しさ ・何度でも自分のペースで読める

・絵本の世界に入り込める ・小さい子どもから大人まで楽しめる

絵本は、小学1、2年生までの子どもが、読み聞かせで楽しめるものが多いです。

 

本日は、はやし先生が考えた再話『うらしまたろう』と『おいしいおかゆ』のテキストを、8場面でページ割りをしてみましょう。

今回のワークショップの目的は、文章の割り振りと場面構成を考えることです。

場面構成は流れを意識して考えてくださいね。

 

次回の授業は、ダミーを直して発表していただきます。

ブラッシュアップして発表出来るように、頑張ってくださいね。

 

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【絵話塾のガイダンス】

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2月 4日(日)   11:00〜 

  10日(土)   11:00〜 

  12日(月祝)11:00〜 14:00〜 

  17日(土)   14:00〜 18:00〜 

  18日(日)   14:00〜 18:00〜 

  24日(土)   14:00〜

  25日(日)   14:00〜 18:00~

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2024年1月17日(水)絵本わくわくコース・tupera tupera 亀山達矢さんの授業内容

2024-01-18 16:53:17 | 絵本わくわく塾

tupera tupera 亀山達矢さんの2回目の授業は、毎年ワークショップをするのですが、今年は違ったことをしようということで、

亀山さんが影響を受けた絵本などを紹介していただきました。

りんごの箱に入るだけの書籍を厳選して用意してくださいました。

たくさんの書籍だったので、全てをブログでは紹介しきれないですが、一部を抜粋して紹介させていただきます。

絵本は日本だけで年間1300冊ほど出版されています。

その中でもベストセラーとして残っていくのは、ほんの僅か。

今では、タブレットでも見ることが出来るので、全体的に出版業は苦戦していますが、絵本はめくること、何度も読むことで、タブレットより絵本を求める人も多いのと、

コロナ禍では需要があったので、出版業の中でも安定しているそうです。

 

絵本塾に通っているのですから、絵本を実際に手に取って読んでくださいね。

今日の授業は、絵本といっぱい語りましょう。

 

 

亀山さんは、小さい頃にたくさんの絵本を読んだ記憶がなく、こちらの2冊が大好きで何度も読まれていたそうです。

『海』 加古里子  文・絵  福音館 1969年

科学絵本で深海までの海の全てが描かれた絵本

 

『しょうぼうじどうしゃ じぷた』 渡辺茂男 作  山本忠敬 絵  福音館 1966年

パーツまで細かく描かれた自動車や構図や配色のデザインが素晴らしい

 

亀山さんが、アートの世界に入るきっかけの本が

『アトリエの巨匠100人』  南川三治郎  新潮社 1994年

100人のアトリエを紹介している写真集、分厚い写真集の中に心を動かせる写真がたくさんあって、亀山さんがアートの世界で活躍したいと思わせた一冊です。

 

絵本を作るきっかけになった五味太郎さんとの出会いは、以前の授業でもお聞きしていましたが、今回は五味太郎さんの絵本の素晴らしさを紹介していただきました。

『とおさんまいご』 五味太郎  偕成社 1983年

切り抜きのしかけが、ページをめくる楽しさを増している絵本で、デザイン性が素晴らしい。

五味太郎さんはデザインもされるので、絵本のサイズや背表紙の配色にまでセンスが抜群!

 

チェコの作家 クヴィエタ・パツォウスカーの作品集にも衝撃を受けられ、大好きな絵本作家の一人だそうです。  

鮮やかな色使いと自由な発想で、たくさんの絵本などを出版されています。

2023年に94歳で亡くなられています。

 

他にも影響を受けた絵本作家の方々

『きりのなかのサーカス』 ブルーノ・ムナーリ  フレーベル館  2009年(初版1968年)

レーシングペーパーを使い、霧の中を歩く雰囲気を表現しています。

 

『ちいさな1』  アン・ランド&ポール・ランド 訳: 谷川俊太郎  ほるぷ出版 1994年(初版1962年)

アメリカを代表するデザイナー  有名なロゴデザインを作られていますが、絵本もデザイン性があってオシャレです。

 

『あかいふうせん』 イエラ・マリ  ほるぷ出版  1976年

イタリアのグラフィックデザイナーで絵本作家  文字のないグラフィックアートに優れた絵本

 

『はまべには いしがいっぱい』 レオ・レオニ 訳:谷川俊太郎  好学社  2012年(初版1961年)

レオ・レオ二は、切り絵で作られる絵本が多いが、『はまべには いしがいっぱい』は、鉛筆で描かれた絵本

 

『よあけ』 ユリ・シュルヴィッツ  訳:瀬田貞二  福音館 1977年

夜明けを迎える光景を、静かに丁寧に描いた絵本。何度も繰り返しページをめくりたくなります。

 

『ゆきのひ』 エズラ・ジャック・キーツ  訳:木島始  偕成社 1969年

アメリカの絵本作家  部分的にコラージュをされていて、制作技法も気になる絵本

 

『よかったね ネッドくん』 レミー・シャーリップ  訳:やだよしこ  偕成社 1969年

まさかの展開にドキドキしながらも、よかったね!で終わるので、気が楽になる絵本

 

ポール・コックスとブレックスボレックスは、色使いやデザインがカッコいい。

 

日本の絵本作家ですと、長新太・荒井良二・堀内誠一・片山健・元永定正・武井武雄・村山知義・かがくいひろし・あきびんご・山本孝 など

たくさんの素晴らしい絵本作家を紹介してくださいました。

 

知らなかった絵本や絵本作家のことを知ることが出来て、たくさんの刺激になりました。

亀山さん、ありがとうございました。

 

今回は生徒の皆さんにも、お薦めの絵本を紹介していただきました。

 

『どろんこハリー』 ジーン・ジオン:文  マーガレット・ブロイ・グレアム:絵  わたなべしげお:訳  福音館  1964年

『いっぽんみちをあるいていたら』 市居みか  ひかりのくに 2009年

『はじめてのおつかい』  筒井頼子:文  林明子:絵  福音館  1977年

『そりゃあもういいひだったよ』 荒井良二  小学館  2016年

『よかったねネッドくん』 レミー・シャーリップ  訳:やだよしこ  偕成社 1969年

『だるまちゃんとかみなりちゃん』  加古里子  福音館  1968年

『ママ、ママ、おなかがいたいよ』 レイミ・シャーリップ:文・絵  バートン・サプリー:文  つぼいいくみ:訳  福音館  1981年

『へんなおにぎり』 長新太  福音館  1987年

『もしもし おかあさん』  久保喬:文  いもとようこ:絵  金の星社  1979年

『の』  junaida  福音館  2019年

 

他にもたくさん紹介していただきました。

知らない絵本も多く、内容やデザインにもビックリさせられる絵本ばかりでした。

絵本は奥が深いですね。

 

たくさんの絵本を読むことは良いことですが、他の人の絵本に流されないようにしてくださいね。

次回最後の授業では、毎年恒例の楽しいワークショップをします。

お楽しみに!

 

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1月  20日(土)11:00〜

  21日(日)11:00〜

  27日(土)11:00〜

  28日(日)11:00〜

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2023年12月20日(水)絵本わくわくコース・ゲスト講師マメイケダさんの授業内容

2023-12-24 13:00:49 | 絵本わくわく塾

今年の授業も本日が最後です。

本日の授業はゲスト講師マメイケダさんの特別授業です。

マメイケダさんは絵話塾の卒業生で、今では食べ物のイラストが雑誌の表紙で使われたり、絵本を出版したりと大活躍されています。

 

時間は3時間あるので、マメイケダさんと一緒に食べ物の絵を描いていきます。

それぞれが描きたい食べ物の写真を持ってきていただきました。

クリスマスが近いので、クリスマスケーキもありますね。梅干し、ハンバーガーなど、写真を見ているとお腹が減ってきます。

マメイケダさんは、お寿司の絵を描いています。

魚の光沢や筋の部分などは、写真を拡大しながら細かく描かれています。

 

 

画材はサクラクレパスを使っています。ざらっとした紙が良いので、わら半紙に描いているそうです。

 

マメイケダさんの描き方は、薄い色から濃い色を重ねていきます。

食パンが焦げていくような感じとおっしゃっていました。 分かりやすい説明ですね。

あと、練り消しを使って薄くしたり、指でのばしたりします。

  

ガラスの透け感やスープのような半透明のものを描くのは難しいですが、丁寧に教えてくださりました。

マメイケダさんに教わると、みるみる本物のように描けていってるのを見て、みんな感激していました。

 

生徒さんの作品

  

 

マメちゃん、ありがとうございました。

 

次回のゲスト講師は、『じごくのそうべえ』の作者 田島征彦さんが来てくださります。 

どんなお話が聞けるのか、楽しみですね!

 

今年の授業は今日で終わりでした。皆さん、良いお年をお迎えください。

来年もよろしくお願いいたします。

 

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12月27日(水)14:00〜 17:00〜 

  28日(木)14:00〜 17:00〜 

  29日(金)14:00〜 17:00〜 

1月  13日(土)11:00〜

  14日(日)18:00〜

  20日(土)11:00〜

  21日(日)11:00〜

  27日(土)11:00〜

  28日(日)11:00〜

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2023年12月6日(水)絵本わくわくコース・高科正信先生の授業内容

2023-12-07 15:39:51 | 絵本わくわく塾

高科正信先生の授業2回目は、「ここの絵本ーリアリズムの手法」がテーマでした。

物語にはリアリズムとファンタジーの二種類があります。

リアリズムが現実世界なら、ファンタジーは空想世界です。

現実世界と空想世界を、行って帰ってくることができるのが子どもです。

高科先生の著書で『たぬきがくるよ』BL出版 がありますが、主人公のわかばは、ウサギ穴に落ちたり、すべり台を滑ったりして、空想世界に行きます。

マリー・ホール・エッツの『もりのなか』も、子どもは森の動物と遊ぶことができます。

子どものときに見えていたものが、大人になると見えなくなり、これが成長することなんですね。

 

今回のテーマ「リアリズムの手法」では、現実・日常の話になります。

まず紹介されたのが『大阪ハムレット』森下裕美 2006年(双葉社)

大阪の岸和田が舞台となった人情話で、映画化にもなっています。

どこにでもいる無名な人々の日常をすくい上げて、丁寧に物語がつくられています。

その気持ち、よーわかる!と思う書き方をされていています。

高科先生もこのようなお話を書いていきたいとおっしゃっていました。

 

『ムギと王さま』エリナー・ファージョン 1959年 (岩波少年文庫)

短編集の中の『サン・フェアリー・アン』は第二次世界大戦の頃が舞台です。

お城に住む母が娘に人形をプレゼントしますが、その人形にまつわるお話。

エリナー・ファージョンは多くの作家から人気があります。

『物語が生きる力を育てる』 脇明子 2008年 (岩波書店)「ひたすらな願いの魔法」では、ファージョンのファンタジーとリアリズムについて分かりやすく書かれているので、高科先生がお薦めされていました。

 

高科先生の大好きな絵本作家・片山健さんの作品も紹介されました。

『コッコさんのおみせ』   片山健 1988年(福音館書店)

こちら側の世界(現実世界)にいながら、怪獣と戦いあちら側(空想世界)に入る。

現実世界にいながらも空想世界にすぐ入ることができるコッコさんの日常を描いています。

 

他にリアリズムの手法で書かれた絵本を紹介していただきました。

『つめたい あさの おくりもの』 片山令子 文  片山健 絵  2018 (福音館書店)

『たいよう でてきたぞ』   大橋政人 文  松成真理子 絵  2019 (福音館書店)

リアリズムの話では、ありふれた日常に潜む幸福を追求できます。

これはファンタジーの話では書けません。

 

高科先生の『プレゼントはひとつ』では、子どもが空想の中で、どんなことを思えば最大のプレゼントをもらうことが可能なのかを書かれています。

『プレゼントはひとつ』の折り込みふろくの中に、高科先生のメッセージが書かれていますので、ぜひ絵本と一緒に読んでいただきたいです。

 

 

次回の課題です。 2月14日(水)提出

・ストーブ ・ラッパ ・やきビーフン  

この3つのことばを使って、お話を作ってください。

・5、6歳の子どもが読む設定で、ひらがなで書いてください。

・原稿用紙5枚以上

・主人公は誰でもよい

 

次回は「ファンタジーの手法」がテーマです。


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