相撲史に関心・興味のある方どうぞ

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元力士聞き書き帖

2010-04-16 20:46:30 | 日記
 昭和六十二年五月十七日(日曜)朝八時半過ぎ、
長崎県諫早市川床町442番地〔この住所は、復刊
された頃の『相撲』誌掲載「最新部屋別力士一覧」
の出身地名と全然変らない。〕の自宅へ、元幕内
福田山幸右エ門こと福田幸雄氏を訪問し、九時頃
から約30分間お話を伺った。
 元力士に直接対面するのは、大正末期の幕下、
稲佐山梅二郎〔石井代蔵氏の小説『巨人』(昭48
発表)では超巨漢出羽ヶ嶽の付け人となっており、
大正十五年春の番附をみると、西方幕下八枚目に
稲佐山、同九枚目に天竜三郎、十枚目に鏡岩善四郎
の名が並ぶ〕に次いで2人めであった。
 新弟子当時の話。〔昭和二十四年夏の初土俵〕
終戦後の食糧難時代だから大変だったろう…と想像
していたら、意外に角界は当時も食料は豊富に
あったという。それで、飯を腹一杯喰うだけが目的
で入門してくるやつがいたそうな。
 昭和二十年代前半の資料が少なく、『近世日本
相撲史』第3巻に「新弟子検査合格者」が不掲載で
遺憾に思っている。福田氏と一緒に出羽海部屋へ
入ったのは4名だったが、うち1人はすぐ脱走し姿を
消した。その頃も集団脱走があったとか…。
 当時の新弟子は、みんな筋肉質タイプばかりで、
所謂“あんこ”型はいなかったそうだ。昨今とは
隔世の感がある。

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