相撲史に関心・興味のある方どうぞ

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横書きコラム 脱稿

2018-05-06 21:16:18 | 日記
☆珍手・奇技?「ぬけとったり」★

 大正2年11月3日の“出島場所千穐楽”における
大阪幕内〇九州島VS東京十両●太刀ノ音の決り手
が「ぬけとったり」と記録されている。こんな名称は
寛政3(1791)年の11代徳川家齊将軍上覧相撲に
おける記録とか、昭和38年発表の彦山光三選抜
175技(て)にもみあたらない。
「逆(さか)とったり」=とったりを残した際、引かれ
た腕を素早く逆に上から挟みつけ、前へ引き回す
ように捻り倒す。相手の右(左)手を自分の右(左)
掌で手首をとり、左(右)手で相手の右(左)肘を上
からかいこんで、前へ引き回して倒しても同じ。━
“腕・手首・掌で攻める技”の彦山翁解説だ。
 他に類似呼称では“額・顎・首・肩で攻める技”に
「ぬけだすき」があり、“脚・足・足首を攻める技”に
「脱小股(ぬけこまた)」があるけれど、上記名称は
攻めた方の技がすっぽぬけて仕掛けた太刀ノ音が
倒れたと想像したい。
 尚、数年前だったか「取ったり」と書いた若い記者が
いたみたいだが、どうしても漢字表記に拘泥するなら
「捕ったり」の方が穏当であろう。
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雷電爲…が関脇⇒小結

2018-05-06 13:52:40 | 日記
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 拙稿「江戸大相撲熱戦譜」の対象に
なっていない寛政六(1794)年春場所
の話。

 当該場所、92番の幕内〔関係〕取組が
あり、うち過半の54番は対幕下戦だった。
この成績が問題。
 それまで、幕内力士の対幕下戦の黒星
は、天明八(1788)年春の17敗が最多記
録。これを更新して20敗━大台に…。

 この寛政六年春の特色━番附は、鰭ヶ嶽
と名乗る“割込み”関脇で、超剛の雷電が
小結へ格下げされてしまった。
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