“出世慾”のなかった親方

　四字熟語のなかには「十人十色」なんて
言葉もある。まぁ…、「個性」みたいなもの
があった方が人間的だろう。

　角界だって十人十色は当然と云えば当然。

　元大関でありながら、協会幹部━理事とか・
監事〔現副理事〕なんかなりたくないと云う
“意識”がつよかった人。もと三根山(みつね
…)の高嶋(←熊ヶ谷)親方である。江戸っ子力
士だった。

　彼の属する系統派閥は一時理事３名を擁して
いたから…。決してバックアップしてくれる
親方がいなかったはずはない。

　但し、元吉葉山(宮城野)らとの“仲”が鳥渡
ばかり“しっくり”いかなかった側面が…。

陥落確定後も頑張った…!

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　昭和六十年秋場所における８勝７敗
の幕内力士→九州…の地位検証。

小結　保　志→関脇
前六　逆　鉾→前一
同七　大　錦→　〃
同九　板　井→前二
　〃　花乃湖→前三
同十　魁　輝→前四
　〃　藤ノ川→前五
同十一　青葉城→前六
同十二　闘　竜→前八
同十三　三杉磯→前十

　当場所、惜しくも負越しの７勝…は
平幕の３人━うち２人は現協会理事だ。
　殊に、今度新理事確定の阿武松＝
益荒雄は、幕尻で８敗したあと５連勝。
十両へ落ちるとか・落ちないとか頭に
なく相撲を取った。立派なもの。