ビデオドローム
1982
David Cronenberg デイヴィッド・クローネンバーグ
クローネンバーグと言えば、気味の悪いクリーチャーがとんでもないところで顔を出してくる映画。ホラーと言われている作品もどちらかと言えばアメリカンニューシネマの様に見えます。投げっぱなし。
本作もテレビ文化に対する警鐘なのか賛歌なのか分かりませんが、多分インスタントに制作される(当時の)テレビ番組の発達への嫌がらせの様なモノじゃ無いんでしょうか。
「ブラウン管に映っていることすら見てしまえば経験になってしまう」そうです。極端な物言いですね。
視覚の刺激を経験に置き換えることのできない愚か者の私ですが、できればそうなりたくはないです。
ブロードバンドがいくら発達しても映画館は無くならないし、小説の単行本も無くならない。できれば本屋さんも無くならないで欲しい。音楽も無くならない。
経験をどこで得るかというのはこれから本人次第になってくると思います。
情報として入ってくることがもの凄く多くて、そこに行かなきゃ分からないってことだらけです。
私も、人の話を本で読んで分かった気になったりしてますけど、できれば会って話をしてみたい。でも、会ったら緊張してそれどころじゃないんだろうな。
ところで、科白として登場する言葉なんですが「現実なんて認識次第なのだよ」って、どれくらい前から言われていることなのでしょうか。それを言葉として頭から信じてしまうと下手な洗脳されちゃったりするんでしょうね。
自分の認識、というか自我を人から植え付けられちゃったらラジコンです。
で、この映画の主人公はラジコンで終了。
おー、こわ。
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