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映画【深呼吸の必要】

2006-05-25 01:37:35 | 映画
深呼吸の必要
2004
篠原哲雄


もう、2年前の映画なんですね。
この映画公開直前に実家に法事で帰るために東名高速道路をラジオを聴きながら帰っていました。
そのとき、オールナイトニッポンの特番としてこの映画の番宣番組を主演の香里奈がMCとしてやっているのをダラダラと聴きながら車を走らせていました。
出演者同士のどうでも良い慣れ合いトークばかりで内容にはなかなか触れない。
無毒な青春ホイチョイムービーがまた一つできちゃったんだなと思いつつ聞いていると監督は篠原哲雄。
篠原哲雄と言えば私が岩井俊二と並ぶほど好きな映画監督です。

「きみのためにできること」はイマイチでしたが、「はつ恋」「月とキャベツ」「洗濯機は俺にまかせろ」「草の上の仕事」好きです。
7人の映画監督の短編集「JamFilms」を岩井俊二目当てで調べもせず観ていたときに「あ、この短編が一番好きだ」と思いクレジットを観れば篠原監督でした。
大好きな監督です。
フラットすぎる脚本をよりフラットなカット割り(割と長回し)でとにかく科白を聞かせなければ気が済まない。多分、鬼のようなディレクターではなく、ある素材の一番おいしいところを引き出しているんだなと思います。
職業監督なんでしょうか、自分で脚本を起こすということはあまりなく、持ち込まれた脚本を撮る。でも、自分のカラーが出る。監督ってこういうものなのか、と思います。
どの映画を観ても主演がもの凄く屈託のない人間に描かれています。屈折してるはずなんだけど芯が強すぎる人間。

映画としては香里奈のPVの様な作りですが、かわいいので全く問題ありません。イヤミなほどに青春丸出しなテーマの映画なので、この位しないと一般的には観られないのかもしれません。しかし、長澤まさみがコアなところを拾っています。
既に私の中には篠原DNAが組み込まれてしまっているので、一つ一つのタメがビシビシ響きます。

この映画は「悩みを持った若者達が、沖縄でサトウキビを刈る『キビ刈り隊』に参加するという名目で沖縄に逃げてくる、徐々に仲間とうち解け、自分の現在の姿を認めていく」というあらすじです。この映画の中でその悩みもそれに対する答えも出てきません。受け入れるための修行の期間をもらいにいく、その時間を映画にしたモノです。プロローグもエピローグもありません。
誰でもこんな気持ちになることもあると思うのですが、それを逃避することでしか解決できないと思う人間は弱すぎます。
これは映画の話だから良いのです。逃避のために誰かを犠牲にするのであれば本末転倒ですよね。

不良がタマによいことをしニュースになる社会よりも、常に誰かが気持ちの良いことをしてそれをなんとなく認め合う方が楽しいんじゃないでしょうか。

映画【自殺サークル】

2006-05-25 01:36:02 | 映画
自殺サークル
2001
園子温


こちらもPFFでグランプリを獲った監督です。
その作品は未見ですし、他の作品も多分観ていません。

タイトルにつられて見ては観たものの結局何が言いたかったのか。「今、生きるために自分に良いこと」を「自殺」という行為と結びつけて表現したかった様ですが、基本的に無駄に人が死ぬ映画は嫌いなのでその時点でダメ。
これは好みなので、人が死にまくって誰かが笑う「アルマゲドン」みたいな映画を好きな方は好きかも知れません。
ホラーコーナーに置いてあったので、リアルなサスペンスを期待していたわけではないのですが、箇所毎の無理矢理すぎる展開はバカにされているような気持ちにもなります。

超個人的な思想で、たいして生活に結びついていない知りもしないことを無理矢理テーマにして、しかもそれが「良いこと」の様な押しつけをしてしまうと「そんなわけないだろ」という反感の方が大きくなるんですね。勉強になりました。
あ、これを狙ってたのかしら。

映画【スクラップ・ヘブン】

2006-05-25 01:35:10 | 映画
スクラップ・ヘブン
2005
李 相日


先日、なんかの映画を観たときの予告編が印象的だったので見てみました。
普通に見ていたら突然近所の商店街が出てきたのにはびっくりしました。

加瀬亮好きというのがデカイですけど。
あの人の冴えない優等生という役柄にそろそろ良いんじゃないか?と思っていたのが3年くらい前のCFの一連で、その後劇映画にばんばん出演していろんな訳をやるわやるわでまたこの役に帰ってきたという感じです。
私がまだ大学生で加瀬さんがまだ役者として卵のときに一度だけ飯を食ったときもとても素敵なアニキでした。
俳優としてもの凄く良いポジションにいるように思いますが、それも本人の努力だと思います。そう言うところに出られる努力。作る側もバカじゃないので、選んで、選らんでのキャスティングなのは当然。そこに食い込んでくる。
イチファンです。

で、映画の話ですが、李相日監督の作品と言えば「ナニ言ってんだバカヤロウ」という青さ丸出しの人間を前半で持ち上げまくって後半で説教というアメリカンニューシネマなんでしょうか。日本映画ってそんなの多いですよね。
前半は痛快にアガる映画なんですが、終盤にさしかかると落ちる落ちる。
Boder Lineもそうでした。69はそれ以前に原作が生かされ無さ過ぎで監督としても辛かったのでは。アノ話は2時間でまとまるはずはなし。

PFF出身の監督ということで元自主制作野郎としてはハマルところがばんばんあります。こういう映画をみんなやりたかった。でもやり方が分からなかった。


映画【サヨナラCOLOR】

2006-05-25 01:34:14 | 映画
サヨナラCOLOR
2004
竹中直人


原田知世はいくつになってもかわいい。靴下の履きこなしは深津絵里と並んで流石です。

竹中直人作品を見るのは実は初めてかもしれません。
この映画のメインテーマ"さよならCOLOR"のこの映画のサントラバージョンを友人に無理矢理聴かされ「なんて良い曲なんだ」と思い観た次第です。

映画自体はよくあるメロドラマで特筆することは殆どありません。
綺麗なシーンはたくさんあるのに、割に科白があんまり響かない。

でも、こういう映画を好きだと言ってくれる人の方が私は好きだな、という漠然とした感想です。

ところで、先日行ってきたばかりなのですが、鎌倉の海岸はあんなに綺麗なんですか?

映画【TAKESHIS'】

2006-05-25 01:33:10 | 映画
TAKESHIS'
2005
北野武


これは映画だったんでしょうか。
北野武の映画はとても好きで、でもそれも「キッズリターン」と「HANA-BI 」限定かもしれません。

なんだかよく分かりませんでした。
この映画で何を表現したかったのかが分かりませんでした。
たけしが2人という設定の意味があったのでしょうか。そこは大して重要ではなくて、一人の人間の持つ欲望と現実との対比がしたかったんでしょうか。
この映画のファンタジーが自分の肌に合わなかっただけかもしれません。
良く我からなったです。