シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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日本は車・電機から車・金融の国へ変わりつつあるのか?

2020年01月14日 | 経済あーだこーだ
英ロンドンで、競売に先立ち報道関係者に公開されたバンクシーの絵画「退化した議会」の前に立つギャラリー職員 (2019年9月27日撮影 AFP=時事)。
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1980年代後半のバブル期 日本を支える産業は自動車と電機だといわれていましたが、バブルが弾けると電機産業は凋落の一途を辿り、極端な話し 今や日本の製造業を代表するのは “自動車産業だけ” といわれています。

2018年の輸出総額は 81兆円で、自動車とその部分品、原動機を合計すると約2割強の 19兆円を占めています。 販売台数の半分を占めるトヨタ自動車の連結売上が 30兆円 (19年3月期) ですから、全体ではざっと 60兆円規模とみなす事もでき、日本の GDP の約1割強を占めます。

自動車会社の1次・2次下請け、販売店・ガソリンスタンドなども含めると、1割以上の人が自動車に関わった仕事をしている事になります。 配送などの運輸関係も含めると2割近くになるのかもしれません。
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電機産業は多くの最終製品などではかつての輝きを失っていますが、どっこい 電子部品ではまだまだ世界最先端の製品が幾つかあります __ カメラの目の役割をする CCD、スマホの記憶素子のフラッシュ・メモリー、スマホに搭載される極小のコンデンサー素子などです。 18年の電子工業全体の生産額は約 12兆円で、日本の GDP の 2% 強です。

そして新たな産業として 観光産業が急速に浮上してきています。 訪日外国人は2018年には 3千万人を超え、2019年1~10月で 2千6百万人を超えていますから、2年続けて 3千万人超えは間違いないところでしょう。 訪日外国人の旅行消費額は18年 4.5兆円と推計されています。 日本の GDP の約 1% 弱に相当する額です。

今 和食は健康食と評価され、大人気です。 日本の観光地には訪日外国人が多く訪れ、寿司・天ぷらだけでなく、ラーメンも日本の代表的な食事と評価され、世界中で多くの日本風のラーメン店が続々と開業しています。 経営者も日本人とは限らないようです。
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一方で「日本の2018年対外資産残高は約1018兆円、対外負債残高は約 676兆円、対外資産から負債を差し引いた対外純資産は 342兆円となっている事から、世界最大の債権国」(※2 後述) という側面もあります。

これをそのまま GDP と比較できませんが、1~2% の利子を生んでいるみなすと、GDP の 1% 前後を占めるとみなせるかも知れません。

「3日のニューヨーク外国為替市場では、円とドルが上昇。 トランプ米大統領が指示したバグダッドでの空爆でイランの有力司令官が殺害されたことを受け、逃避先資産の需要が高まった。 円は主要通貨すべてに対して上昇」(1月4日 Bloomberg) と、今や “有事のドル買い” ではなく、”有事のドル・円買い” の時代となっているのです。

世界の投資家が、かつて隆盛を誇った日本の主要産業の1つ 電機産業が凋落して、日本経済が危ないと見ているどころか、安定した通貨であり、下落する可能性が低い優良な通貨である円を高く評価しているのです。
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日本で物づくりをしようとすると、人件費が高くて製造業は 極端な話し 自動車産業しか成り立たないのかも __ しかし 特徴があって、競争力のある産業は日本の人件費でも成り立つといえます。 それが観光産業であり、また 投資などの金融産業に、日本の主役が少しずつ移ってきているのかも知れません。
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「日本人は自国の豊かさの現実をわかっていないーーGDP は大きいが1人当たりで見るとバランス悪い」(1月3日 東洋経済 ※1)
「とっくに日本は輸出ではなく投資で食う国 …『債権国だから豊か』の誤認識が経済衰退招く」(2019年11月27日 Business Journal ※2)
「日本はとっくに“製造業の国” “輸出主導型経済” ではない … 認識の欠如が経済停滞の原因」(2019年11月2日 Business Journal ※3)
「日本の観光力、世界4位 =文化資源を評価-国際調査」(2019年9月4日 ロンドン時事 ※4)
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今日はここまでです。

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