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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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今度は自分名の交響曲?

2016年11月29日 | 音楽界よもやま話

右写真は、新垣氏 (奥中央) の前で演奏する東広島交響楽団のメンバー (※から)。
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2年ほど前 ニセ作曲家の名前で交響曲を提供したゴーストライターの新垣 隆氏が、今度は自分の名前で交響曲を作曲発表、そのライヴ録音が発売されました。
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「脱ゴースト作曲家 新垣 隆さん、実名で新作 “交響曲”」(11月12日 日経)
「Decca より世界配信:新垣 隆・交響曲 “連祷– Litany”」(10月4日 新垣隆オフィシャルサイト/Filed under NEWS)
「広島と福島 希望奏でる 結成10年 東広島交響楽団が初演」(7月22日 中国新聞 ※)

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作曲家本人が指揮し 東京室内管弦楽団の演奏で、9月 福島市音楽堂でのライヴ録音です。 記事によると 元々 市民オーケストラの東広島交響楽団からの依頼で作曲、8月に現地で初演されたそうです。

その直後の8月 (東京芸術劇場コンサートホール) と9月 (福島市音楽堂) には 今度は作曲家 本人の指揮で東京室内管弦楽団によって演奏され、9月の演奏ものがライヴ盤として発売されるということです。 普通は 東京芸術劇場ものの方が発売されると考えるのですが、福島での演奏か録音品質の方が良かったのかも知れません。
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曲はまだ聴いていませんが、その前に “ニセ作曲家” 佐村河内守氏の名前で発表された交響曲第1番『HIROSHIMA』についてです。「ドビュッシーだったり、ショスタコーヴィチだったり、マーラーもあるか――色々 …」(14年2月12日 中川 右介 “WebRonza” ) とか、同記事で別人の「後期ロマン派のいろんな作曲家のエッセンスみたいなものが、ごちゃまぜになったみたいな …」という発言などから、どうやら 過去の有名作曲家の作品を片端から拝借というか模倣したものだろうと推測できたものですから、全く聴く気が起きません。

つまり 借り物のメロディでごてごてと塗りたくった “濃いめの化粧美人” を見るような心境になるでしょうから、そんな曲を聴くのは時間のムダだろうと想像して、今に至るまで聴いていません。 聴いて、やっぱり … と納得したところで、心が満足・癒されるかというと そうでもないでしょう。

ゴーストライターだった新垣 隆氏も、どうせ私の名前ではなく 佐村河内守氏の名前で出るんだからと、本気で身を入れて独自性を発揮して作曲したかどうか不明ですからね。
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そこで 新作 “交響曲” ですが、聴かない前から予想できるのは、今度は独自性を盛り込み、身を入れて作曲しただろうということです。 なぜなら 前回と違い、今度は自分自身の名前で公表し演奏されるのだから、前のように “いろんな作曲家風のメロディを取り込む” わけにはいかない、と自覚しているだろうというのが理由です __ なお この辺りは全て私の想像で書いています。 

YouTube に1分半あまりの新垣 隆氏が指揮する交響曲 “連祷 (れんとう)” の実演録画 (福島市音楽堂の? https://www.youtube.com/watch?v=Nl0d7bJElVI&list=RDEM3WPjW689Gka7dBFHr3NNiA&start_radio=1) が投稿されていますが、これだけでは全く、何ともいえません __ それで全体を判断できるくらいだったら、その業界で活躍してますって。

ただ いえることは、大手の Decca 社が CD を発売するということです。 今 CD が売れない、しかもクラシック分野など 売れる曲・演奏などはいつも決まっていますから、そこにあえて発売するというのは、CD 会社がある程度売れるだろうと見込んでいる、と想像できます。

何せ 前の第1番は 17〜18万枚も出たそうですからね。 クラシック分野で 10万枚も売れるなんて2〜3塁打のヒット級でしょう。 100万枚出れば大ホームランだと想像します。
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そういえば 大ホームランはもう出なくなって久しいのでは __ カラヤン/ベルリン・フィルの『運命・未完成』、イ・ムジチの『四季』、こういう大概の (クラシック好きの) 家庭に必ずあったお馴染みの LP 盤に匹敵する CD 盤は今 何なのでしょう。 さっぱり思い浮かびません。

思い出すと アナログ LP 時代には、居間の真ん中には大きなステレオ装置 (かテレビ) が鎮座しており、そこのステレオセットの上か中には数枚のクラシック盤などが置いてあったものです __ 当然『運命・未完成』や『四季』が …

しかし 今現在 居間の真ん中には大型液晶テレビが鎮座し、ステレオ装置はないか、あっても小さい装置で、また 子ども部屋に追いやられてしまっている家庭も多いんじゃないでしょうか。 そうすると『運命・未完成』や『四季』CD の出番があるとは思えないと想像しますね。
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また 今のネット通販による過去の名盤全集が安価なことにびっくりです __ 1970年代のカラヤン/ベルリン・フィルのベートーヴェン交響曲全集 (DG 盤) が 2,500円 (A)、バーンスタイン/NYP のマーラー交響曲全集 (Sony 盤 60年代〜70年代) が 3,000円 (B)、… 更に 書店でAから2番と4番を除いた7曲を CD 4枚に収めて 30cm 四方の LP ジャケット大の復刻盤 (?) を 1,000円 を切る価格で宝島社が出版しています __ 但し60年代の録音です。

わたしはAをアナログ LP 盤で 17,000円 ほどで70年代に購入、Bは全集ではなく 60年代に3番を国内盤2枚 LP で 4,000円 で、5〜7番輸入盤3枚 LP を 5,000円 ほどで70年代に購入しました。
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殆どの売上を占めるポップス系はネット配信が大方を占め、メディアとして実物の CD は販売が激減し、(経費のかかる) クラシックものの録音の発売などは珍しくなっている現在、ライヴ録音ものでしか発売は望めないのが現状です。

ここにあえて現代音楽作曲家の新作を売り出す、というのが CD 会社にとって 大きな冒険であるのは間違いないでしょう。 “ゴーストライターで脚光を浴びたケースならでは” の話題性も期待して、ということでしょう。

以上


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