シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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指揮者の確執 … カラヤンとショルティ

2013年01月12日 | 指揮者あれやこれ
06年9月16日投稿分__

カラヤンが (恐れて?) ベルリン・フィルに招待しなかった大指揮者に、ショルティ Sir Georg Solti がいます。 カラヤンの生前 ショルティがベルリン・フィルの指揮台に立ったとは聞いたことがないからです。 これは業界話しに出てこないので、全て私の想像で書いています。
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ショルティは戦後 急速に名前を知られた指揮者で、戦前は全く無名でした。 きっかけは、英 DECCA 社の「指輪」録音シリーズからですね。 悪く推測すると、戦後ドイツ系の大指揮者たちが暫くの間 指揮を禁じられていたので、その間隙を狙ったともとれます。 勿論 実力があってのことですから、指揮の能力はスーパーAクラスだったと思いますよ。

「指輪」以後もウィーン・フィルとは多くのワーグナー作品を録音しますが、ウィーン・フィルの定期公演にはあまり登場していません。 ウィーン・フィルにいわせると、「ショルティとはビジネスがあるが ムジツィーレン musizieren (make music) がない」のだそうです … 録音は収入になるので協力するが、一緒に音楽をやる指揮者じゃないと。 

ショルティは、カラヤンの死後 カラヤンのワンマンショーだったザルツブルク復活祭音楽祭を引き受け、ベルリン・フィルとオペラ録音も残しました。
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そのエネルギッシュな指揮ぶりは、多くの大指揮者たちを恐れさせたと様々な本に書いてあります。 興奮してくると、ハンガリー語 独語 英語が混ざり合ってもしゃべり続けたそうです。 オペラの指揮に夢中になって、指揮中に自分の頭を指揮棒で突き刺してしまい、血だらけになっても指揮を続けたというエピソードもあります。 

私はショルティのワーグナー作品で持っていないのが「ローエングリン」「トリスタン」「マイスタージンガー」だけで、いずれ揃えたいと考えています。 ただ、「トリスタン」の評判は高くないようですね (ニルソンが参加しているのですが ...)。 

また ドイツオペラは全般的にいいと思いますが、イタリアものは ヴェルディはいいとしても、プッチーニは合わないかも知れません。 プッチーニはエネルギッシュな指揮だけでなく、柔らかい詩情も必要な要素だと思うからで、ショルティはどうもその雰囲気とは違うようです。 でも「ボエーム」(冒頭写真下左) は買いました。

何といっても、ドミンゴのロドルフォはこのショルティ盤でしか聴けないので__クライバーによる録音を待っていたのですが、クライバーは録音を途中で投げ出してしまったからです。 後で自分の録音を聴いて、クライバーはいったそうです、「なかなかいい演奏じゃないか。 なんで私は投げ出してしまったんだろう」と。

以上

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