シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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3つの「カルメン」記録を残した指揮者

2022年03月26日 | 指揮者あれやこれ
左から カラヤン指揮による63年 VPO との録音 (RCA)、69年 VPO との映像収録 (UNITEL)、83年 BPO との録音 (DG)。
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『カラヤン大全集』には2つの「カルメン」が収録されています。 83年録音の「カルメン」と69年収録の映像版「カルメン」です。 それらの前にカラヤンは63年にも英 DECCA 制作で米 RCA 向けに「カルメン」を録音しているので、3種類のカラヤン指揮「カルメン」が存在します。

63年と69年「カルメン」はグランド・オペラ・スタイル、83年「カルメン」はフランス人俳優のセリフ付きアルコア版です。 歌手もそれぞれ違い、63年主役はプライスとコレッリ、69年はバンブリーとヴィッカース、83年はバルツァとカレーラスです。 

大概の指揮者は1種類の録音を残すだけですから、カラヤンは物凄いエネルギーの持ち主だったわけですね。 また それだけ市場性があると、レコード・CD 会社、映像収録会社が判断して録音録画を収録、発売しているわけです。

今回 検索して判ったのですが、マゼールも3種類出しています (下記画像)。 モッフォとコレッリとのオイロディスク録音、ミゲネスとドミンゴとの映画 (CD はエラートが発売)、ルートヴィヒとキングとのライヴ録音です。 ルートヴィヒはフランス語をしゃべったったけ? __ 私は未聴なのですが 恐らくウィーン・オペラで独語版で上演したものを CD 化権を入手した会社が発売しているのでしょう。

ルートヴィヒが H. スタイン指揮で独語版を録音した EMI 盤を持っていますが、独語版の「カルメン」は少し違和感があります。 けれどドイツ語圏でも「カルメン」は人気なのでしょう。 大都市以外の中小の劇場では現地語で上演していると想像します。




マゼール指揮による70年ベルリン・ドイツ・オペラとの録音 (Eurodisk)、84年フランス国立管との映像版 (LD)、66年ウィーン・オペラとの録音 (Orfeo)。
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モッフォ盤とルートヴィヒ盤は人気があるとは感じませんが、ミゲネスとドミンゴとの共演盤は人気があると思います。

1人の指揮者が3種類の記録物を残したのも稀有ですが、歌手のドミンゴも3種類の記録物を残しています __ 指揮者がアバド (ベルガンサ主役 DG)、マゼール (ミゲネス主役 ERATO)、ショルティ (トロヤノス主役 DECCA) です。 クライバー (オブラスツォワ主役) とは録音は残しませんでしたが、映像ものが残っていますから計4種類の記録ものがあります。

そのクライバーの1978年ウィーン・オペラ映像は YouTube に投稿されています (https://www.youtube.com/watch?v=u_fh84Iqetc)。

映像ものでも録音ものでもドミンゴは引っ張りだこだったのですね。 元々ドミンゴはスペイン生まれですから、スペイン情緒たっぷりの「カルメン」にはハマリ役かも知れません。

歌詞はフランス語ですが、このオペラはもう地域性を超えて 世界のオペラハウスのスタンダード演目ですから、どこの国の人が歌っても ソコソコ 様 (さま) になります。

小澤征爾までもがカルメン (1988 PHILIPS) を録音しましたが、世間の評価はどうなのでしょうか? 日本人指揮者のカルメン録音としては唯一のものです。 私は、よくも CD 会社から録音のオファーがあったものだと思います。 それだけ市場性が見込めると予想されたのでしょう。



上左から アバド指揮による録音、マゼール指揮による録音、ショルティ指揮による録音。 下左から クライバー指揮の映像版、マゼール指揮による映画のチラシ。
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今日はここまでです。

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