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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

版権切れのカラヤン・コピー盤か?

2016年12月24日 | カリスマは死せず
左右の写真は宝島社が発行するカラヤン入門 BOOK で、書店で見かけたもの。 中央は59年のDG 録音盤「英雄の生涯」(これはカメラの前で指揮のポーズをとっている場面でしょう)。
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音楽 CD の内容はデジタルデータですから、複製品を作っても劣化が理論上ありません。 私は購入した 2,000枚弱の音楽 CD を iTunes ソフトを使って PC に (音楽データを約10分の1に圧縮して) 貯め込み、それを iPod に転送して寝室のポータブルステレオで聴いています。

CD を入れ替える手間が省け、しかも圧縮したデータ音楽なのですが、殆ど元 CD の音質と聴き分けられないほどですから便利です (2,000枚弱でも圧縮すると 80GB です)。
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A] 世界一美しい音楽 カラヤン×ベートーヴェン交響曲 ベスト・コレクション CD BOOK 【CD 4枚付き】 (CD+テキスト) 大型本 – 2015/10/1 (本体 999円+税) 宝島社発行

 B] 世界一美しい音楽 カラヤン ベスト・コレクション CD BOOK 【CD 4枚付き】 (CD+テキスト) 大型本 – 2015/4/24 (本体 980円+税) 宝島社発行 __ 内容は ※追加1へ
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[A] の1961〜2年のカラヤン/ベルリン・フィルのベートーヴェン交響曲選集 (DG 録音盤) が書店に置いてありました。 2番と4番を除いた7曲を CD 4枚に収めて 30cm 四方の LP ジャケット大の復刻盤 (?) ぽい装丁で 1,000円 を切る価格で宝島社が出版しています。

もう半世紀以上も前の録音ですから版権も超格安か、もしくは著作権の保護期間が日本では50年とされていますから、著作権料を支払っていないのかも知れません。 というのも録音レーベルマークが付いてないからです。

そういえば [A] のジャケ写真は、59年のDG 録音盤「英雄の生涯」で使われていたものですから、これも著作権の保護期間が過ぎているものかも。 [B] ジャケのオリジナルは知りません。
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クラシック系の演奏家をジャケット表紙に印刷して、いわゆるクラシックファンでない人が書店で取り上げるとしたら、カラヤンかバーンスタインしかいないでしょう。 学生時代 自宅アパートにやってきた学生ジャズバンド所属の友人が、私が保有していたカラヤン/ベルリン・フィルのブラームス交響曲全集のボックス表紙を見て、「おっ バーンスタインのレコードか?」と訊いたものです。

「いや カラヤンだよ。 おんなじような顔だからなぁ」と応えましたけど。 彼はジャズを演奏していたから、映画「ウェストサイドストーリー」の作曲家バーンスタインの顔写真を雑誌などで見ていたのでしょう。

この2人以外のクラシック系の演奏家で、クラシックファンでない人が知っているのは、小沢征爾くらいでしょうか。 ベルリン・フィルの現在の常任指揮者のサイモン・ラットルの顔を知っているノン・クラシックファンはいないでしょう。
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[B] の寄せ集め集も、一般向けのよく知られた曲が並んでいますから、「ふ〜ん カラヤンの CD 4枚で 1,000円 か … まぁ 買ってもいいか。 気に入らなくても 1,000円 ぽっちだからな」といった軽い気持ちで買ってしまう人たちをターゲットにして発売したと想像します。

こうした (無断?) 複製物の類いは、それなりの内容ですから、これを聴いて大いに満足するかというと、どうなのでしょうか? 1,000円 分の満足は得られるでしょうが、1万円 分の満足度にはならないと思います。

半世紀前 私は [A] の全集盤8枚組レコードを 1.5万円 で購入し、大いに満足した記憶があります。 現在の貨幣価値では 15万円 くらいの感覚です。 でも 当時、それだけのものでも購入をそそる魅力があったのです。

10年後の73年 今度はカラヤン/ベルリン・フィルが来日、渋谷 NHK ホールの杮 (こけら) 落し公演での生演奏に出かけました。 1階S席が社会人初任給の 10分の1相当の安いとはいえない 6,000円 ほどだったのですが、これにも大いに満足したものです。 今 ベルリン・フィルのサントリーホールでの演奏会は 4万円 を超えているんじゃないでしょうか。

半世紀以上前に作られた映画もデジタルコピーされて、DVD 1枚当り 150円 とかで発売されている広告を時々見ますが、正規品の 10分の1ほどですが、やはり満足度もそれなりで、150円 分でしかないだろうと想像します。

でも これら [A] [B] を聴いて、それまでクラシックファンでない人がファンになって、さらにまた別のクラシック CD を買い増すとしたら、それはそれでファンの裾野を広げることにもなり、別の意味で価値があると見なせるかも知れません。

今日はここまでです。


※追加1へ _ 50年代後半〜60年代初頭に録音されたものの寄せ集めで、DG と EMI、DECCA 録音盤が集められ__

1) チャイコフスキー バレエ組曲「くるみ割り人形」VPO・61年 バレエ組曲「白鳥の湖」抜粋/バレエ組曲「眠りの森の美女」抜粋 PO・59年 幻想序曲「ロメオとジュリエット」VPO・60年、

2) ドヴォルザーク 交響曲9番「新世界より」BPO・57年 ムソルグスキー・ラヴェル編 組曲「展覧会の絵」PO・56年、

3) ビゼー 組曲「カルメン」組曲/「アルルの女」抜粋 PO・58年 グリーグ 組曲「ペール・ギュント」抜粋 VPO・61年 ヘンデル・ハーティ編 組曲「水上の音楽」BPO・59年、

4) ホルスト 組曲「惑星」VPO・61年 R.シュトラウス 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」より序奏 VPO・59年 スメタナ 交響詩「モルダウ」BPO・58年 ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲 BPO・60年 ブラームス ハンガリー舞曲第5番 BPO・59年録音 

の4枚構成 (VPO はウィーン・フィル BPO はベルリン・フィル PO はフィルハーモニア管弦楽団) の構成です。

以上

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